ランド・ノリスがフランコ・コラピントのF1出場停止を求めたことで、アルゼンチンの政治家やメディア関係者、ファンを巻き込む反発へと広がっている。
発端は、アゼルバイジャンGPのセーフティカー明けのリスタートで起きた事故だ。コラピントがターン1で止まり切れずチームメイトのピエール・ガスリーに接触し、ガスリーが現世界王者ノリスにぶつかった。3人はいずれもリタイアした。
ノリスは激しく反応し、コラピントについて「F1で走るべきではない」と述べ、1レースの出場停止を求めた。
しかし、反発はパドックの外にも拡大した。
アルゼンチンのパブロ・キルノ外相はXで、2025年カナダGPでノリスがオスカー・ピアストリと接触した件を引き合いに出した。
「もちろん、ランド・ノリスは2025年カナダGPでオスカー・ピアストリに衝突したドライバーにもペナルティを求めたんですよね。ああ、違いました。そのドライバーはノリス本人でしたね」
アルゼンチンのファンもノリスのSNSアカウントに殺到した。スペインGPでのガスリーとコラピントを巡る騒動後にも、同様の動きがあった。
アルピーヌはオンライン上の憎悪や中傷を非難する公式声明を改めて発表した。
声明には「限界でレースをすればミスは起こります。結果がどうであっても、誰も憎悪や中傷のコメントを浴びるべきではありません」と記された。
元F1ドライバーのクリスチャン・アルバースはオランダ紙の『De Telegraaf(デ・テレグラーフ)』に対し、ノリスはしばらくインスタグラムから離れた方がよいと語った。
「今後数日間はインスタグラムを見ないよう、彼に助言します」と述べ、当時3万5000件ものコメントが付いていた投稿を指しているようだった。
「しかし、あのファンたち、アルゼンチンの人たちがSNSでしていることは、行き過ぎです」
一方でアルバースは、ノリスの発言も度を越したとみている。
「ノリスは本当に、コラピントを徹底的に非難しました。コラピントには1レースの出場停止が必要で、F1にはふさわしくないと言いました。少し言い過ぎだと思います」
『De Telegraaf(デ・テレグラーフ)』のエリック・ファン・ハーレン記者はさらに率直だった。
「彼の発言もばかげています。いつまでも愚痴を言うのはやめるべきです」
オランダの放送局『NOS』の解説者たちも、ノリスの発言に批判的だった。
解説者のイェルーン・ブリーケモレンは「ノリスの反応は非常に厳しかった」と語った。「コラピントは自分が何をしているのか分かっています。こうしたミスは起こり得ます」
また、解説者のルイ・デッカーは「ランド・ノリスがコラピントにあのように食ってかかったのは、まったく筋が通りません。本当に、もう黙っていればいいのにと思います」と述べた。
元チーム代表のフリッツ・ファン・アメルスフォールト※は「ランド、君だってすべてを正しくやったわけではありません」と付け加えた。
※フリッツ・ファン・アメルスフォールト:F2やF3などの下位フォーミュラに参戦するオランダのレーシングチーム「ファン・アメルスフォールト・レーシング」の創設者。
ノリスの発言を批判する一方で、SNS上の中傷は行き過ぎだとの声も上がっている
アルピーヌは、こうした中傷が「最近のレースでは繰り返し起きている」として、対策に向けてF1やFIAとの協力を続けると表明した。
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