角田裕毅は「レッドブル・レーシングへの昇格にふさわしい」とされながらも、重要な点でリアム・ローソンに敗れた、とレッドブルのアドバイザーであるヘルムート・マルコ博士(81歳)が説明している。レッドブルは2025年のセルジオ・ペレスの後任に、経験豊富な角田ではなく、22歳のルーキーであるローソンを選ぶと発表した。
■マルコ、角田裕毅と電話で話した
マルコによると、角田はこの決定を冷静に受け止めたと『f1-insider.com』に語っている。
「彼は現在日本におり、電話で話をした」
「彼は比較的冷静にこの知らせを受け入れた。私は『レーシングブルズで全力を尽くし続ければ、何が起きるか見えてくる』と伝えたよ。彼の反応はポジティブだった」
チーム代表のクリスチャン・ホーナーも、角田を見送る決定は難しいものであったと述べているが、マックス・フェルスタッペンのチームメイトを務めることは「非常にプレッシャーの大きい仕事」であることを示唆した。
■決定的要因は「メンタルの強さ」とわずかな速さ
この件については、アブダビGP終了後に行われたレッドブルのチーム幹部や株主の会議で長時間にわたり議論されたとマルコは説明している。
「エンジニアたちが比較データを提示し、それを元に決定を下した。基本的には贅沢な問題だった。どちらも昇格に値するパフォーマンスを見せていた。しかし、ローソンの方が将来的な成長の余地が大きいと判断されたんだ。特に精神的な強さが決定的な要因となった」
また、ホーナーはローソンが角田とレーシングブルズで最後の数戦を戦った際の「ペースが少し上回っていた」ことも決定の一因だったと指摘している。
「ローソンの印象的な点は、厳しい状況に置かれても冷静に対処できることだ。彼はレースに臨むメンタリティがタフで、ホイール・トゥ・ホイールのバトルを恐れず、必要であれば接触を伴うバトルも恐れない。だから、彼は我々のために素晴らしい仕事をしてくれると思う」とホーナーは語った。