記事要約
・シャルル・ルクレールの2025年シーズンは、評価を左右する重要な年になるとイタリアの著名なF1ジャーナリストが指摘。
・ルクレールはフェラーリに加入するルイス・ハミルトンとの直接対決で負ければ、「永遠の2番手」という評価が定着しかねないと警鐘を鳴らす。
・フェラーリ内ではハミルトンを「救世主」と呼ぶ声もあり、ルクレールにとって厳しい立場になる可能性があると分析。
■ ルクレールにとって試練の年、ハミルトンとの対決が鍵
シャルル・ルクレールにとって、2025年シーズンは自身の評価を決定づける重要な一年になりそうだ。イタリアの著名なF1ジャーナリスト、ピノ・アリエヴィは、ルクレールがルイス・ハミルトンという強大な新チームメイトと対決することにより、真の実力が試されると分析している。
ルクレールは現在27歳で、F1デビューから8年目を迎える。彼は依然としてトップドライバーの一人と見なされているが、未だにタイトル獲得の実績がなく、「本当にチャンピオンになれるのか?」という疑念の声が一部で上がり始めている。
■ 「ハミルトンの加入はルクレールの成長に良い」発言に不満か
アリエヴィは『Autosprint(オートスプリント)』のコラムで「ハミルトンの加入が彼の成長に良い影響を与えるという意見は、シャルル自身にとって快く思えないかもしれません」と指摘した。
その理由として、ハミルトンはすでに7度のタイトルを獲得しており、一方のルクレールはタイトルに手が届いていないため、直接対決での敗北は彼の評価に大きな影響を及ぼす可能性があると警鐘を鳴らす。
「ハミルトンはすでに多くの勝利を収めていますが、ルクレールは新たなチームメイトを打ち負かすことで自身の評判を守らなければなりません。もし負ければ、彼は“永遠の2番手”という評価を受けかねません」とアリエヴィは強調する。
■ フェラーリ内では「救世主」としてハミルトンを歓迎?
また、アリエヴィは「ルクレールはかつて“イル・プレデスティナート(運命のチャンピオン)”と呼ばれてきたが、フェラーリ内部ではすでにハミルトンを“メシア(救世主)”と形容する声もあり、チーム内の空気がすでにハミルトン寄りになっている可能性を示唆している。シャルルは難しい立場に置かれている」としている。
さらに、フェラーリのチーム代表フレデリック・バスールは、ルクレールとは長年の信頼関係を築いている一方で、ハミルトンとも若手時代からの関係が深い。そのため、チームがどちらのドライバーを優先するのかは、2025年のフェラーリの戦いにおいて重要な要素となるだろう。
ルクレールにとって2025年シーズンは、ただの1年ではない。彼のキャリアにおいて、最も厳しい試練の年になるかもしれない。