FIAが「ミニDRS封じ」レッドブルは察知していた?F1中国GPから“速すぎる”マクラーレンに打撃か!

2025年03月20日(木)5:40 am

記事要約


・レッドブルのヘルムート・マルコ博士は、マクラーレンとの差を5戦以内に縮められると楽観視している

・FIAはメルボルンでのデータ分析を基に、次戦中国GPからリアウイングの柔軟性に対する厳格なテストを導入

・レッドブルはFIAの新ガイドラインがマクラーレンに影響を与えると予測し、今後の競争力向上に期待


■マルコ博士の楽観的発言の裏側

F1オーストラリアGP後、レッドブルのヘルムート・マルコ博士が笑顔で帰国した理由について、オランダのジャーナリスト、エリック・ファン・ハーレンが分析している。

マルコ博士は「マックス(フェルスタッペン)と彼の父ヨスは悲観的だが、私は楽観主義者だ」と述べ、現在チャンピオンシップをリードする「マクラーレンとの差を5戦以内に縮める」と大胆な予測をしていた。

■FIAが“ミニDRS”に目を光らせる

ファン・ハーレンによると、マルコ博士のこの楽観論にはもう一つの要因がある。それは、FIA(国際自動車連盟)がリアウイングの規制を強化する方針を固めたことだ。FIAはメルボルンのフリー走行で、ウルトラHDカメラを用いて各マシンのリアウイングの挙動を監視。このテストは、昨年マクラーレンが使用し、冬の間に禁止された「ミニDRS」と呼ばれる技術が再び活用されている可能性を確認するためのものだった。

■FIA、第2戦F1中国GPからリアウイング規制を強化

FIAはF1オーストラリアGPで収集したデータと静的検査の結果を分析し、第2戦F1中国GPから「より厳格な上部リアウィング“たわみテスト”を導入する」と発表した。

具体的には、リアウイングの両サイドに垂直方向から75kgの荷重をかけた際、上下のウィング(メインプレーンとフラップ)間の「スロットギャップ(すき間)の変動」について、オーストラリアGPまでは2mmまで許容していた変動を、中国GPからは0.5mmまでに制限した。

ただし、全チームに通知したのは月曜日で“たわみテスト”までの時間が短いため、暫定的に0.25mmの許容範囲が追加され、0.75mmの“たわみ”まで認められる。しかし、F1日本GPからは0.5mmまでの変動しか許されなくなる。

要するに、上のウイングが一定の速度以上の風圧で下方向へ“たわむように変動”していたことで、ウィングの上端が下方向へ移動し、まるで「DRS」のように空気抵抗が減って直線速度が向上する効果を封じるものだ。

プレシーズンテスト時点でレッドブルの技術ディレクター、ピエール・ワシェは「フェラーリとマクラーレンは依然としてミニDRSを使っている」と発言していた。

また、メルセデスのトト・ウォルフ代表は「マクラーレンの速さはウイングの柔軟性だけが理由ではない」と述べていた。

一方、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は「マクラーレンはタイヤの温まりが極めて良いのに、デグラデーション(摩耗)が少ないのは不自然だ。通常、どちらかが優位になると、一方は犠牲になる。両方は不可能だ」と指摘している。

■レッドブル、反撃の狼煙を上げる?

このFIAの新ルールにより、マクラーレンの優位性が削がれる可能性があるとレッドブルは見ている。ファン・ハーレンは「マルコ博士が速すぎるマクラーレンとの差を楽観的に捉えていた理由の一つは、FIAがこの規制を導入することを事前に察知していたため」と分析。

マルコ博士は「レッドブル内部では、FIAの新しいガイドラインが競争に確実に影響を与えるだろうと考えられています」と述べた。

■エンジニア vs FIA、新たな抜け道探しの攻防戦

しかし懸念も持っている。

「各チームのエンジニアたちはFIAの人員よりも遥かに多い」と『Servus TV』に指摘し、ルールの抜け道を見つける技術者たちの創意工夫が続く可能性を示唆した。「私の意見では、検証できないものは許可すべきではない」とも語っており、FIAの規制強化がどこまで効果を発揮するかは未知数だ。

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