【動画】F1界の名物ボス、故エディ・ジョーダン 笑いと感動のラストメッセージ「人生にはチャンスはたくさんある」モナコで乾杯するはずだったが…

2025年03月21日(金)2:47 am

記事要約


・F1チーム「ジョーダン・グランプリ」創設者のエディ・ジョーダン氏が76歳で逝去。シューマッハや佐藤琢磨を輩出し、日本メーカーとも深い関係を築いた。

・チーム売却後はF1解説者として活躍。昨年末にがんを公表し「検査を受けて、人生のチャンスを大切に」と最後のメッセージを残した。

・モナコGPでの完全復活とビールでの乾杯を願っていたが、叶わなかった。HRCを含むF1関係者が追悼の意を表している。


2025年3月20日、F1チーム『ジョーダン・グランプリ(Jordan Grand Prix)』創設者でF1界に功績を残したエディ・ジョーダン氏が逝去した。76歳だった。

7度のF1王者になるミハエル・シューマッハの才能を見込んでF1に連れてきたり、ホンダ、ヤマハ、トヨタといった日本メーカーとも仕事をしたり、2002年にはのちにインディ500を2度も制することになる佐藤琢磨をデビューさせ、日本GPで5位に入賞すると鈴鹿サーキットは地響きがするほどの大歓声に包まれた。レースを優勝したミハエル・シューマッハ(フェラーリ)は「今日の優勝者は2人だね。僕とタクマだよ」と母国グランプリで活躍した25歳の佐藤琢磨を讃えた。

チームを売却した後のジョーダンはF1解説者として活躍し、率直な意見で人気を集めた。しかし、昨年末のポッドキャストで自身がガンを患っていることを公表していた。

■エディ・ジョーダンから皆さんへのメッセージ

2024年12月14日の配信では、「検査を受けて、身体を大事にしてください。人生にはチャンスはたくさんあります」と語り、ファンへ最後のメッセージを残していた。

「3月と4月に膀胱がんと前立腺がんと診断され、それが脊椎と骨盤に転移してかなり悪性でした。これを聞いてくれている皆さんへちょっとしたメッセージですが、決して侮らないでください。先延ばしにせず、必ず検査を受けて下さい。人生にはチャンスがあるし、世の中には医学的アドバイスがたくさんあり、寿命を延ばすためにできることは多くあります。どうか検査を受けて下さい。恥ずかしがらないでください。決して恥ずかしいことではありません。自分の身体を大事にしてください。とても暗い日々もありましたが、私は最善を尽くしました」と語っていた。

デビッド・クルサードが「そういえば500ポンドを貸していたことは、今思い出すべきですか?それともクリスマス後がいいですか?」と問いかけるとジョーダンは「私が死んだ後がいいと思いますね」と冗談を述べていた。

この動画では、ジョーダン氏ががんを患っていることや、ファンへのメッセージを語りつつも、F1カレンダーが24戦に増えたことについても、『24戦は長すぎる。休暇が少なすぎる。(アメリカ企業でF1オーナーの)リバティ・メディアは貪欲すぎる』と元F1ドライバーのデビッド・クルサードと言いたい放題で語り合っていた。

■【ショート動画】ガンを告白しファンへのメッセージを伝える(1分05秒)

■【動画全編】ガンを告白しファンへのメッセージを伝える(37分19秒)

■モナコでは完全復活、ビールを飲もうと約束していたが...

また、今年の2月21日配信の中ではこの2人に加えてオットマー・サフナウアーがゲスト出演。ジョーダンは「F1パドックにはすべての時代を知っている豊富な経験を持ったあなたが必要だ」とリスペクトしながらもライバルだった当時を振り返り「BAR(・ホンダチーム)時代に我々のスポンサーを持っていったな」と毒舌で語ると、サフナウアーは苦笑い。

続けて、かつてBARホンダのチーム代表を務めていたクレイグ・ポロックについては「クレイグ・ポロックは天才だったと言わざるを得ない」と話を続けようとすると、サフナウアーは「私はオペレーション・ディレクターでしたよ」と笑いながら弁解。しかしジョーダンは声色を変えて「あんたが嫌いだよ〜本当に大嫌いだ〜。まだ恨んでるぞ」と冗談めかして語りながらも「私はまだお酒は飲めるから」と語り、次のように続けた。

「シーズン半ばまでには回復し、できればモナコでは完全に回復することを願っています。すべてうまくいけば、レース後にはガードレールに寄っかかりながら冷たい美味しいビールを飲みたいですね。私にとってはお金では買えない特別な瞬間なんです」と語っていた。

■佐藤琢磨やHRCも追悼

■デビッド・クルサードも追悼

RIP, Eddie Jordan.

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