記事要約
・リアム・ローソンはレッドブル・レーシングを離れ、鈴鹿からは角田裕毅がマックス・フェルスタッペンのチームメイトに決定との報道。
・ローソンは中国GPで予選最下位、ホンダが強く支持する角田の起用が内定も、ローソン同様の困難に直面する可能性も指摘されている。
・元F1チームオーナーのミナルディは、レッドブルはフェルスタッペン用に作られているため、他のドライバーには運転が難しいとコメント。
■ローソンは降格、角田裕毅が昇格へ
決定が下された。リアム・ローソンが再びレッドブル・レーシングをドライブすることはないと報じられている。
オランダの新聞『De Limburger』と『De Telegraaf』によると、火曜日にドバイで行われた会議で、51%の株主であるチャルーム・ユーウィッタヤーが出席し、ローソンはレーシングブルズに戻ることが決まったと伝えている。
ホンダが角田裕毅の起用を強く推したとされ、鈴鹿サーキットで開催されるF1日本GPからは4年連続王者マックス・フェルスタッペンの新しいチームメイトに角田裕毅が決定したと報じられている。
もし角田裕毅がレッドブル・レーシングに乗れば、日本人では初めて勝てる可能性のあるトップチームのF1ドライバーとして、鈴鹿サーキットに凱旋することになる。
■懸念される“フェルスタッペン専用マシン”の難しさ
しかし、一部の人々は、角田がローソンと同様の困難に直面すると考えているようだ。元F1チームオーナーであり、レーシングブルズの源流であるミナルディ・チームを立ち上げていたジャンカルロ・ミナルディ氏は次のように指摘した。
「彼(フェルスタッペン)のチームメイトがこれほどまでに苦労するはずがない。レッドブルのクルマはフェルスタッペンの特異な運転スタイルに合わせて作られているため、他のドライバーには運転やマネジメントが非常に難しいのだろう」
「“従兄弟たち(角田とハジャー)”はローソンよりも速く、パフォーマンスも優れている事から、それ以外の説明は考えにくい」
■“ルーズなリア”が信頼を奪う?伝説のレーサーの見解
レッドブルはそのクルマがフェルスタッペンのスタイルに合わせて作られていることを否定しているが、チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、レッドブルのマシンの方がレーシングブルズのマシンよりもフロントエンドが「シャープ」であることを認めている。
「そこが違いなんだ」オランダのレーシングドライバーであるトム・コロネルは、『Viaplay』に語った。
「マックスは常にリア(後部)が非常にルーズなクルマを求めてきた。それは他のドライバーにとって自信を持てない原因となっている。高速コーナーでステアリングを切ると、常に限界ぎりぎりの状態になる。ローソンがそのクルマを信頼していないことが分かる。そうなると、限界まで攻めることはできない」
■ローソンはレーシングブルズ残留へ、コラピントは他チーム移籍なし
ローソンはまだ23歳、今後はレーシングブルズに戻ることが予想されている。
またアルピーヌは、ウィリアムズからすでにレンタル移籍しているフランコ・コラピントがレッドブル・ファミリーにレンタル移籍するという噂を否定している。「その噂は事実ではありません。コラピントはアルピーヌのドライバーです」とアルピーヌの広報担当者は『Ole』誌に語ったと引用されている。