記事要約
・好調の角田裕毅とハジャーが、成績不振のリアム・ローソンに代わってレッドブルに昇格する可能性が高まっている。
・後任にコラピント案も上がっているが、ジャック・ドゥーハンとの交代説も。
・レッドブルは緊急会議を開催し、ローソンの去就とマシン開発について話し合う予定
■角田裕毅のレッドブル昇格の噂
レーシングブルズでトップチームと互角の速さを見せている角田裕毅が、序盤2戦で最下位争いをしてマシンへの信頼とセットアップの方向性を見失っているリアム・ローソン(レッドブル)に代わってレッドブルへの昇格を果たすという情報が広まっているが、角田の後任にはアルピーヌのリザーブドライバーであるフランコ・コラピントが起用される可能性があるとの噂がある。
■アルピーヌとレッドブルの内部事情
しかし、スイスの『Blick紙』のベテラン記者ロジャー・ブノワは、この噂に疑問を投げかけている。ブノワによれば「アルピーヌがジャック・ドゥーハンに代えて、評価の高いアルゼンチン出身の新人(コラピント)を起用する流れ」と分析しており、獲得をしたばかりのコラピントを他チームへ渡すことはないとの見方を示している。
ブノワは『Blick紙』に「ドゥーハンにとっては、失敗とミスを次から次へと繰り返している」と指摘している。これがアルピーヌの判断にどのように影響を与えるかは不透明だが、チーム内でのドゥーハンの位置づけや将来について重要な意味を持つだろう。
■レッドブルの緊急会議とフェルスタッペンの立場
今週、レッドブルは首脳陣は本拠地で緊急会議を開き、ローソンの去就や、トップチームとしては遅すぎるマシンを今後どのように挽回していくのかということを話し合う予定だ。
レッドブルのマシンは4年連続の王者マックス・フェルスタッペン(レッドブル)ですら不満を述べており、後任候補となっている新人ハジャーが乗ったら、マシンの難しさに「ショックを受ける」と忠告している。こうしたマシンへの指摘は昨年から続いていて、フェルスタッペンはセルジオ・ペレスを擁護していたが、チームはペレスに責任を転嫁し、追い出す決断を下した。
■過去のドライバーと現状の影響
また、これまでもフェルスタッペンのチームメイトは苦戦してきた。ピエール・ガスリー(アルピーヌ)、アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)、ペレス、そして今はローソンだ。追い出されたアルボンもガスリーも今は他チームでエースの役割を担い、活躍を見せている。
チームは絶対王者のフェルスタッペン寄りになっていて、過去のドライバーたちがドライブしにくいというフェルスタッペン用のマシンに仕立てている、“癖”のあるレッドブルへ移籍し、フェルスタッペンとともに走ることは、「キャリアを潰される」、「リスクが高すぎる」、「私がマネジャーなら止める」と忠告する元F1ドライバーやF1関係者も多い。
果たして、第3戦F1日本GPのレッドブル・レーシングのシートに座っているのは誰になるのか。この1週間でF1ドライバー人生の運命が決まる可能性もある。