記事要約
・ヘルムート・マルコ博士は、レーシングブルズのマシンがレッドブルRB21より優れているとの見方を否定した
・予選では速いが、決勝ではレッドブルに大きく劣ると分析
・角田裕毅にとって今季は「人生最大のチャンス」か「毒杯」かとフランス紙が注目
■マルコ博士、RBのマシン評価に反論「予選は速いが決勝では差が大きい」
ヘルムート・マルコ博士は、レーシングブルズのマシンが2025年型レッドブルRB21よりも優れているという見解に対し、疑問を呈した。
「RB21が運転しづらいというのは確かです」とマルコ博士は認めた上で、「レーシングブルズのマシンは扱いやすく、予選ラップでは非常に速い」と述べた。しかしその一方で、「決勝になると、レッドブル・レーシングのマシンに比べて明らかに劣っています」と付け加えた。
■ローソンにはF1キャリアを築くチャンスが残されている
角田裕毅と入れ替わりでレーシングブルズに戻ったリアム・ローソンについて、彼の降格を決めた人物の一人であるマルコ博士は、「これはローソンにとって世界の終わりではありません。彼にはレーシングブルズでF1キャリアを築くチャンスが十分にあります」と前向きな見方を示した。
■角田裕毅に注がれるフランスからの視線「人生最大のチャンスか、毒杯か」
レッドブルのジュニアチームであるアルファタウリ/レーシングブルズで4シーズンを過ごした24歳の角田裕毅は、5年目のシーズン途中、第3戦F1日本GPからレッドブル・レーシングへと電撃昇格し、ついにトップチーム入りを果たした。角田にとって、今季はキャリアの大きな転機となる。
彼は来シーズンの契約がなく、F1ドライバーとして崖っぷちに立たされていたが、そこから一転、F1キャリア最大のチャンスを手にした。F1ドライバーにとって、流れを引き寄せる力は非常に重要なのは歴史が証明してきた。考えようによっては、角田はその力を持っているのかもしれない。
フランスのモータースポーツ専門誌『Auto Hebdo』は、「人生最大のチャンスか、それとも毒杯か?」と見出しを打ち、角田の今後に注目している。
日本のみならず世界中のメディアやファンの間でも賛否両論のこの電撃交代劇。角田が“祝杯”を浴びた時、この論争に終止符が打たれるだろう。