記事要約
・F1バーレーンGPのFP1で日本人3名が走行し、レッドブルから角田裕毅と岩佐歩夢が同時出走する歴史的セッションとなった。
・角田は23周走行して9番手タイムを記録、データ収集とセットアップ確認に集中していたとみられる。
・岩佐はフェルスタッペンの代役として堅実に走り切り、平川亮は新天地ハースで20周を走破し、安定した走行を見せた。
F1バーレーンGPフリー走行1回目に、日本人ドライバーが3人出場した。その中でも、トップチームのレッドブル・レーシングから2人の日本人ドライバーが出場したのは、“練習走行”とはいえ、歴史的な出来事と言える。
この1時間で各ドライバーが何をしていたのか、入手できるデータは限られているが、できる限りわかりやすく分析と推察を行ってみよう。
■角田裕毅、新品ミディアムとソフトで23周

角田裕毅は、新品のミディアムタイヤ(イエロー)1セットと、新品のソフトタイヤ(レッド)1セットを使用した。
・新品ミディアム:8周
・ピットイン後の同ミディアム:2周
・新品ソフト:5周
・中古ミディアム:8周
合計23周を走行し、参考タイムはトップから+1.280秒差の全体9番手だった。
シミュレーターで導き出した事前セットアップをもとに、ミディアムタイヤの劣化具合やソフトタイヤでの挙動、各種データの相関関係を確認したとみられる。
この後、取得したデータをシミュレーターに入力し、相関関係を修正しながら、最適なセットアップを探っていくことになる。現在、イギリスの本拠地ではFP2に向けたシミュレーション作業が進められているはずだ。
■岩佐歩夢、新品ミディアム2セットで20周

岩佐歩夢(23歳)は、レーシングブルズではなくレッドブル・レーシングから出場し、しかもフェルスタッペンに代わっての走行という驚きの発表があった。岩佐は新品のミディアムタイヤを2セット使用し、ソフトタイヤでの走行は行っていない。
・新品ミディアム:4周
・ピットイン後の同タイヤ:6周
・2回目のピットイン後の同タイヤ:3周
・2セット目の新品ミディアム:3周
・最後に中古ミディアム:4周
合計20周を走行。参考タイムはトップから+2.271秒差の全体19番手だった。
ミディアムタイヤのみを使用し、1スティント最長6周という走行から、同一条件下でのセッティング変更とデータ収集に集中していたと推察される。フェルスタッペンのマシンをドライブする中で、絶対にミスできないプレッシャーの中、着実に任務を果たした。
■平川亮、3セットの新品タイヤで20周

平川亮(31歳)は、トヨタ・ガズー・レーシングと提携するハースに移籍したばかり。F1レギュラーシート獲得を目指し、より可能性のあるハースを選んだと考えられる。F1でのレース経験はないものの、ル・マン24時間レースでの優勝経験など、世界トップレベルの実績を持ち、速さと安定感を兼ね備えている。
・新品ミディアム:8周
・新品ソフト:3周
・新品ソフト(データ上は0周、実際は3周):0周
・中古ミディアム:6周
合計20周の走行で、参考タイムはトップから+2.057秒差の全体17番手だった。
先週末のF1日本GPでは、アルピーヌのマシンでガスリーを上回るタイムを記録していた。今回の走行では、ハースのマシン特性を把握しつつ、データ収集に集中していたようだ。
平川とチームメートのエステバン・オコン(ハース)の差は+1.077秒。それぞれ異なるプログラムをこなしていたことを考えれば、十分な内容だと言える。重要なのは、走行後に行うチームへのフィードバックだ。
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