フェルスタッペン「体重で0.2秒損する」ル・マンのBoPに不満表明!メルセデスはF1称賛「素の勝負だ」

2025年06月27日(金)1:01 am

記事要約


・フェルスタッペンとトト・ウルフがWECのBoPルールに不満を表明

・BoPによる重量調整が公平性を欠くとし、ル・マン参戦を見送る姿勢

・ウルフは「F1こそ真の競争」と強調、WEC参戦に否定的な姿勢を示す


■フェルスタッペンとトト・ヴォルフ、WECの“性能調整ルール”に不満表明

F1界のトップドライバー、マックス・フェルスタッペンとメルセデス代表トト・ウルフが、WEC(世界耐久選手権)で導入されている「BoP(性能調整)」ルールへの不満を明かした。

近年、フェルスタッペンはGTやプロトタイプ車両への関心を強めており、将来的にWECやル・マン24時間レースへの参戦も視野に入れている。しかし、レッドブルのヘルムート・マルコは「マックスが40代までF1に残ることは“絶対にない”」と断言。そのうえで「F1を辞めた後は、彼はおそらくル・マンやニュルブルクリンク24時間レースに興味を持つだろう」と語った。

ただしドイツ国内のレギュレーションにより、フェルスタッペンは現時点で(プロトタイプの)トップカテゴリーの車両に出場できない。マルコは「彼がどれだけの実績を持っていようが関係ない。今のところ2回のテストか2レースの経験が求められている。だが、マックスはそれをこなすだろう」と語っている。

■BoPルールに批判的なフェルスタッペンとヴォルフ

ル・マン参戦についてフェルスタッペンは「ハイパーカークラスでないと意味がない」としているが、現在のBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)ルールが障壁だと指摘する。BOPとは、あるクルマが速すぎると判断されたら10kgの重量をクルマに載せたり、他のクルマから取り除いたり運営側がコントロールするルールだ。

「現段階では参戦するには時期尚早だと思っています。新しい規則のもとではBoPがまだ不安定すぎると感じるからです」とフェルスタッペン。「正直、当たり外れが大きいように思う」と語った。

また、体重による不公平についても問題視。「フル装備で僕は80kgあるけど、それでは軽いドライバーに対して“勝つチャンスはない”。1周あたり0.2秒くらい遅くなるので、制限が必要だと思います」と訴えている。

現在、WECの最高峰クラスにはフェラーリやアルピーヌが参戦し、マクラーレンも2027年からの参入を計画中だが、メルセデスは静観の構えを崩していない。

ウルフ代表もBoPルールに否定的で、「莫大な費用と時間をかけて最速のマシンを開発しても、最後には10kgのバラストを積まされるなんて...」と不満を述べた。

「私が望むのは、ただ純粋に最速のマシンを作ることです。F1のように予算制限(バジェットキャップ)で制御すべきです」と語り、「F1では誰もプレシーズンや予選で“はったり”をかます必要がありません。完全な戦い、素の勝負がそこにあります」と強調した。

そして「もしそうなれば、ル・マンは真剣に検討するに値する存在になるでしょう。しかし現状のBoPでは、我々にとって参戦する意味はない。いま我々が集中しているのはF1であり、F1は99%の観客を掴んでいて、他はすべてその次だ」と語った。

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