・マルコ博士が2026年ドライバー体制を年内に決定すると明言
・ハジャーは複数年契約済みで順応力を高評価、角田とローソンの走りも注視
・メルセデスの体制未定に皮肉、ラッセルの交渉遅れは年俸問題と推測
レッドブルのヘルムート・マルコ博士(82歳)は、2026年のドライバー体制について「遅くとも年内には決定する」と明言した。
「メキシコGP後には指針を固めたい。年末が最終期限です」とマルコ博士はドイツ『RTL』に語った。
最も有力とされるシナリオは、レッドブル・レーシングではイザック・ハジャーが角田裕毅に代わってマックス・フェルスタッペンのチームメイトに昇格し、レーシングブルズでは10代のアービッド・リンドブラッドがF1デビューを果たしてリアム・ローソンと組むというものだ。しかし、マルコ博士は「まだ何も決まっていない」と強調する。
「角田裕毅とリアム・ローソンのパフォーマンスを見極めて、来年に向けた正しい判断を下したい」と説明した。

ハジャーの立場はすでに保証されている。「彼とは数年にわたる契約を結んでおり、そのための準備も済ませています」とマルコ博士は語る。
フェルスタッペンのチームメイトを務められるかどうかについては「だからこそ、さらにレースを見たいのです。これまでのところ彼は非常に良い走りをしています。前戦モンツァは少し残念でしたが、ピットレーンスタートから10位に入ったのです」と評価した。
特に順応の速さを高く評価している。「2~3周で“音楽に乗れる”んです」と笑みを浮かべ、「精神的にもマックスに対抗できるはずです」と語った。
一方でマルコ博士は、2026年の体制をまだ固めていないメルセデスにも言及。ジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリの去就は未確定のままだ。
「メルセデスはもうマックスの決断を待っているわけではないでしょう。チームリーダーになり得る他の候補も私には思い当たりません」と指摘し、ラッセルの契約交渉が遅れている理由について「ラッセルは長く待たされたことへの仕返しのようなもので、年俸交渉をしているのだと思います」と推測した。
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