角田裕毅が記念撮影“欠席”で憶測拡大･･･火曜発表いまだ沈黙 “セカンド問題”の現実も鮮明に HRCは「サポート」姿勢
記事要約
・角田裕毅が記念撮影に不在となり、去就をめぐる憶測がSNSで急拡大
・“セカンド問題”が改めて浮き彫りとなり、フェルスタッペンとの成績差が注目点に
・HRC渡辺社長は支援継続を明言する一方、レッドブルの発表は遅れ緊張が続く
■角田裕毅、記念撮影に不在で憶測拡大 最終戦前に去就めぐり緊張高まる／F1カタールGP
F1カタールGP決勝後、勝者マックス・フェルスタッペン（レッドブル）を囲む恒例の記念撮影が行われたが、そこにいつも笑顔で写っているはずの角田裕毅とヘルムート・マルコ博士の姿がなかった。集合写真にさえ姿を見せなかったことから、「来季に関する話し合いを行っていたのではないか」という憶測が瞬く間に広がり、世界中の角田ファンの間ではSNSを中心に不安の声が相次いでいる。
角田はスプリントで5位と健闘したが、予選・決勝ではタイムこそ悪くなかったものの結果につながらず、最終戦を前にドライバーズランキングは33ポイントの15位。同僚フェルスタッペンが396ポイントでタイトル争いに加わっているだけに、その差はどうしても目立ってしまう。
■“セカンド問題”の現実 フェルスタッペン加入後の成績比較
フェルスタッペン加入後のレッドブルでは、チームメイト、いわゆる“セカンドドライバー”が厳しい立場に置かれてきた歴史がある。過去のチームメイトの成績と比較すると、角田の2025年の数字は厳しい評価を受けざるを得ない。
2025：フェルスタッペン 2位 396p／角田裕毅 15位 33p（最終戦前）
2024：フェルスタッペン 1位 437p／ペレス 8位 152p
2023：フェルスタッペン 1位 575p／ペレス 2位 285p
2022：フェルスタッペン 1位 454p／ペレス 3位 305p
2021：フェルスタッペン 1位 395.5p／ペレス 4位 190p
2020：フェルスタッペン 2位 214p／ペレス 3位 125p
2019：フェルスタッペン 3位 278p／アルボン 8位 92p
2018：フェルスタッペン 4位 249p／リカルド 6位 170p
2017：リカルド 5位 200p／フェルスタッペン 6位 168p
2016：リカルド 3位 256p／フェルスタッペン 5位 204p
どの時代を見ても“もう一人のドライバー”は簡単ではない立場にあり、角田の現状もその構造の中にあることが浮き彫りになる。実際、レッドブルでは開発パーツの投入はフェルスタッペンが優先されるため、角田のマシンには新仕様が1カ月以上遅れて順次反映されるケースもあった。そうした環境下でも、同じ仕様が揃った場面ではフェルスタッペンに迫るペースを示すこともあったが、結果として数字に反映されるまでには時間が必要だった。
■ホンダは見捨てない！HRC渡辺社長が語った“覚悟”と支援の意思
パドックでは、角田の去就をめぐりホンダ・レーシング（HRC）の渡辺康治社長が現地で直接交渉に動いているとの情報も流れている。TPC（旧車テスト）で使用するHRC製パワーユニットの供給価格が“切り札”になるという噂も聞かれ、交渉は複雑さを増している。
さらに、今年のスーパーGT最終戦もてぎでTopNewsが取材した際、渡辺社長は角田について次のように語っていた。
「速さは間違いなくある。あとは運。セカンドドライバーはどの時代も厳しい環境に置かれてきた。チームから冷遇されている雰囲気はまったく感じない」
また、ホンダ／HRCがレッドブル陣営と別の道を進む中でも、今後も角田を支援し続けるのかという質問には、渡辺社長は「もちろん」と即答。ホンダの強いバックアップ姿勢は、揺れる状況に置かれた角田にとって大きな支えとなっている。
■発表は“火曜日”と言われたが…日本時間22時時点で沈黙続く
一方で、パドックでは角田の今後について複数の憶測が飛び交っている。「レッドブル・ファミリーから離れる」「F1シートを失う」「レーシングブルズに戻る」といったものから、「レッドブル・レーシングおよびレーシングブルズのリザーブドライバー就任が有力」とする見方まで噂の幅は広いが、いずれも現時点で確定的な情報ではない。
レッドブルは2026年のドライバーラインナップを「火曜日に発表する」としていたが、日本時間23時を過ぎてもいまだ公式発表は出ていない。
角田を取り巻く状況は不透明感を増しており、最終戦を前にパドックの緊張は高まるばかりだ。
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