フェラーリF1は回転式リアウイングを“機内持ち込み”で輸送・・・メルセデス追撃へ、新エンジン開発も

2026年03月17日(火)6:29 am

記事要約


・フェラーリは回転式リアウイング「マカレナ・ウイング」を上海へ持ち込み、メルセデス追撃へ技術反攻を開始。

・さらに新しい内燃エンジンの開発も急ピッチで進めており、モンツァで投入される可能性がある。

・フェラーリはコーナー性能は高いが直線スピード不足が課題で、メルセデスとの差縮小が焦点となっている。


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■フェラーリが“マカレナ・ウイング”を上海へ持ち込み話題に メルセデス追撃へ技術反攻

フェラーリが、話題を呼んだ回転式リアウイングを上海へ持ち込み、注目を集めた。イタリア人ジャーナリストのパオロ・フィリセッティによれば、フェラーリはオーストラリアGP後、優位に立つメルセデスに対して技術面での即時反攻に乗り出しており、この回転式リアウイングを機内持ち込み手荷物として運んだという。

このウイングは、バーレーンテスト中に大きな注目を集めたものの、半日で投入が見送られていた。独自の軸を中心に回転する機構を備えており、開いた状態ではより多くの空気を通し、最高速の向上を可能にする仕組みだという。

なお、このウイングを“マカレナ・ウイング”と呼ぶ者もいるが、その名は1990年代に世界的に流行したダンス曲「恋のマカレナ(Macarena)」に由来する。リアウイングが約180度回転する動きが、そのダンスの振り付けを連想させることから、パドック内でこう呼ぶ者が出てきた。

フェラーリはメルボルンではこの仕様を実戦投入しなかったが、すでにFIAの技術承認は得ている。さらに、改良版は6月のカナダGPで投入される可能性があるとも報じられている。

フィリセッティによると、フェラーリのエンジニアたちは、本拠地マラネロでの厳しい日程の中で準備を進めた開発品を自ら上海まで運んだという。この戦略には明確な意図があるようだ。特にフェラーリとしては、シーズン序盤でメルセデスに取り返しのつかないポイント差を築かれるわけにはいかないからだ。

フィリセッティは「選手権はまだ始まったばかりだが、フェラーリの戦略はすでにその先を見据えているように見える」と記している。

■新しい内燃エンジンも急ピッチで開発 投入時期はモンツァが候補

この緊迫感は、イタリアメディアが伝えたもう1つの開発案件からも見て取れる。フェラーリは現在、まったく新しい内燃エンジン(ICE)の開発を急ピッチで進めているという。2026年シーズンは、前年型パワーユニットをベースに適応させた“移行型ユニット”でスタートしていた。

新しいアーキテクチャーはすでにリグ試験に入っており、早ければフェラーリの地元レースとなるモンツァでデビューする可能性があるという。ただし、最終判断はADUO=Additional Development Upgrade Opportunities(追加開発アップグレードの機会)の評価やF1開催カレンダーの状況次第となるようだ。当初は2027年投入が計画されていた。

■ハミルトン「コーナーではメルセデスと同等」 課題は直線スピード

フェラーリが縮めるべき差は小さくない。ただし、予選結果が示していたほど絶望的でもないようだ。現世界王者のランド・ノリスは、オーストラリアGP後にフェラーリのコーナリングスピードを「信じられないほど素晴らしい」と評していた。

一方でルイス・ハミルトンは、改善すべき最大の課題としてストレートスピードの不足を挙げていた。

「コーナーではメルセデスと同じくらい速いと思います。マシンはいいですし、あとは彼らのストレートスピードの優位がどこから来ているのかを突き止め、そこに追いつく必要があります」

オーストラリアGPのフェラーリ勢は、シャルル・ルクレールが3位、ハミルトンが4位でフィニッシュしたが、優勝したジョージ・ラッセルにはそれぞれ15秒、16秒差をつけられた。ルクレールは序盤にラッセルと激しく争い、このバトルがレースの大きな見どころとなった。しかし、メルセデスが12周目にピットインした際、フェラーリが2台をステイアウトさせた判断は高い代償となった。

■バスール代表「大きな山がまだ残っている」

チーム代表のフレデリック・バスールも、立ちはだかる課題の大きさを認めている。

「オーストラリアでは有望な兆しも見えましたが、競争レベルは高く、私たちの前にはまだ大きな山が残っています」

「私たちは引き続き前進し、データを収集し、集中して作業を進めていきたいと思っています。そして、週末を最初から最後までスムーズに戦えるようにしたいです」

第2戦中国GPでも、フェラーリは再びメルセデスと接戦を演じたものの、ハミルトンが3位、シャルル・ルクレールが4位でフィニッシュ。しかし、19歳202日で初優勝を果たしたアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)には、それぞれ25秒、28秒差をつけられ、その差の大きさが改めて浮き彫りとなった。

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