・レッドブルが大型アップデート投入 フェルスタッペンが本来の速さを取り戻す
・新型マカレナウイング採用 開発がエース志向に進んだ可能性
・ハジャーは1秒差に困惑 原因不明で苦悩し適応に苦戦
レッドブルのマックス・フェルスタッペンがマイアミGPでチームメイトに対して大きくリードを広げた。レッドブルが投入した大型アップデートが、フェルスタッペンのドライビングスタイルに完璧にマッチしたようだ。
一方で、チームメイトのアイザック・ハジャーはその進化に適応できず、苦戦を強いられている。
2026年シーズン序盤に苦戦したレッドブルは、4月の長いインターバルを利用して「RB22」の複数の弱点を改善した。
元アドバイザーのヘルムート・マルコ博士(83歳)は、オーストリアの新聞『Kronen Zeitung』に対し、次のように語った。
「レッドブルはマシンの問題点をいくつも発見し、その解決策を見つけ出しました。マシンに再び競争力が戻れば、マックスも走る楽しさを取り戻し、気分も良くなるでしょう」
アップデートされたマシンには、フェラーリのリアウイングコンセプト、通称『マカレナ』ウイングが採用されている。開口部をさらに拡大したこのリアウイングを搭載した改良型RB22は、マイアミGPの地ですぐに高い戦闘力を発揮した。
レッドブルF1チーム代表のローラン・メキースはこう説明する。
「信じてもらえないかもしれないが、この『マカレナ』コンセプトは、他チームの動向を見るずっと前から開発していたものです。しかし、以前から言っているように、このリアウイングをトラックに持ち込む前に解決しなければならない深刻な問題が他にありました。今回の導入は、チーム全員がいかに懸命に努力しているかを示す良い証になるでしょう」
また、フェルスタッペンのレースエンジニアであるジャンピエロ・ランビアーゼも手応えを口にした。
「チームにとって非常にポジティブな一日でした。前戦から4〜5週間の期間があり、各チームが初期テストや序盤戦を振り返り、マシンの限界を理解する時間がありましたからね」
一方で、マシンの進化はチーム内の格差を広げる結果となった。フェルスタッペンがハジャーを一時、1秒以上引き離す場面もあり、レッドブル移籍1年目のハジャーはその原因をつかめずにいる。
「なぜこれほど差がついたのか分かりません。今年これまでのところ、本当に重要な場面で0.1秒以上の遅れをとったことは一度もありませんでした。何が起きているのか理解できません……。でも、自分にはドライブできる力があることは分かっています。チームメイトに1秒も遅れているのは本当にフラストレーションが溜まります」
とハジャーはフランスのテレビ局『Canal Plus』に対し、胸の内を明かした。
「以前は、なぜ自分が遅いのか、あるいは速いのか理解できていました。今は1秒もの差が開く理由を解明しなければなりません。このマシンを全く楽しめていない。理解するのが難しく、僕にとっては大きな一歩とは言えない状況です」
一方、元フェラーリのエンジニア、エルネスト・クノールスは、開発の方向性が鍵だと分析する。
「このマシンはマックスの要求通りに動くようになりました。マックスが独走する一方で、ハジャーが即座に引き離されたのは象徴的です。この4〜5週間の開発がマックスの好む方向に進んだことで、ハジャーにとって難しくなっている可能性があります。」
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