バルセロナは、スパ・フランコルシャン(ベルギーの名門サーキット)との新たな隔年開催契約により、現時点では2027年にF1を開催する予定に入っていない。しかし、中東情勢の不安定化によってF1カレンダーに混乱が生じた場合、バルセロナ・カタルーニャ・サーキットが代替開催地として浮上する可能性がある。
その可能性を示したのは、スペイン王立自動車連盟(RFEdA)のマヌエル・アビニョ会長だ。アビニョ会長は、国際自動車連盟(FIA)のスポーツ担当副会長(欧州担当)も務めている。イランで続く紛争を含む国際情勢が、F1の2026年以降のカレンダーに影響を及ぼす可能性があるとの認識を示した。
この発言は、F1の中東開催を巡る不透明感が続く中で出たものだ。2026年にはバーレーンGPとサウジアラビアGPの開催がすでに中止されており、地域紛争が続いた場合には、カタールGPとアブダビGPについても疑問が残っている。
アビニョ会長は、スペインメディア『Soy Motor(ソイ・モーター)』に次のように語った。
「繊細な問題があります。現在の状況は非常に複雑です。私たちは武力紛争に囲まれていますし、それが2026年のカレンダーにどう影響するのか、2027年にどのような状況になっているのか、そして何が起きるのかを見極める必要があります」
バルセロナGPは、2028年、2030年、2032年を対象とする新たな契約を結び、ベルギーGPとF1カレンダー上の開催枠を分け合うことになった。そのため、現在のところ2027年にグランプリを開催する予定はない。
しかしアビニョ会長は、F1が急きょ代替開催地を必要とした場合、バルセロナがすぐに対応できる選択肢であり続けていると示唆した。
「すべてが解決し、これ以上戦争や人命の喪失が起きないことを願っています。しかし、状況がそれを必要とするなら、バルセロナはプランBになり得ます」
さらにその可能性について問われると、アビニョ会長は次のように語った。
「すでに説明していると思います。これ以上のことはありません。ただ、現実は現実です。もし明日、緊急にレースを行う場所が必要になった場合、バルセロナなら電話一本で済むということです」
一方で、バルセロナ側は単なる代替開催にとどまらず、将来的な恒久開催への復帰も諦めていない。
カタルーニャ州(スペイン)政府首相のサルバドール・イジャは、バルセロナ・カタルーニャGP決勝当日、当局としてF1でより大きな将来を目指していることを明確にした。
「私たちは何も除外していません。今週見られたように、バルセロナとカタルーニャの名声があれば、私たちは望むものすべてを目指すことができます」
イジャ首相は、ベルギーGPとの交互開催を最終的な結論とは受け止めていない。
「F1グランプリを複数開催している国は2つしかありません。アメリカとスペインです。それもまた、カタルーニャへの信頼を示しています」
F1のステファノ・ドメニカリCEOも、バルセロナでスペイン紙『AS(アス)』の取材に応じ、地元当局の姿勢が以前とは大きく変わったと語っている。
「これは、私がバルセロナの友人たちに率直に伝えたことなので言えます」とドメニカリCEOは語った。
「大きなプロモーターが投資のために政府の支援を必要とする場合があります。率直に言って、かつてバルセロナは、自分たちが行う投資や改善すべき点に関係なく、このレースは保証されていると考えていた時期がありました」
しかし現在は、地元側の取り組みが大きく改善されたという。
「今は、政府レベルで関わっている人々とプロモーター側のチームが素晴らしい仕事をし、レースを取り戻しました。非常に重要な人たちが関わっていますし、カタルーニャ州政府首相の尽力に感謝しています」とドメニカリCEOは付け加えた。
「彼らはこの合意に到達することに真剣で、F1カレンダーにふさわしいサーキットの未来を確保するため、懸命に取り組んでいました」
イジャ首相も、スペインGPの週末にドメニカリCEOと会談したことを明かしている。
「私はたった今、ドメニカリと会い、とても実りある話し合いをしました。彼は、ここで物事がどのように進んでいるかについて、とても満足しているように見えました」
「将来を見据えれば、バルセロナではこれからも長年にわたりF1が開催されると確信しています。」
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