ジャン・トッドは、物議を醸している2026年の新F1レギュレーションに対する懸念を一蹴した。
今年導入された新レギュレーションについては、パドック内の多くの関係者から厳しい批判が出ている。電動化要素の比重は2027年と2028年に向けて引き下げられる見通しとなっており、さらに将来的には自然吸気V8エンジンへの回帰案も具体化しつつある。
しかし、フェラーリF1元代表であり、元FIA会長でもあるトッドは、状況を異なる視点で捉えている。
バルセロナでイタリア紙『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』紙の取材に応じたトッドは、次のように語った。
「多くの人が、F1に革命が起きるかのように話しています。まるで、過去とはまったく異なるものになるかのようです」
「しかし、私にとってはそうではありません。これは革命ではなく進化です。大きな成功につながった変化もあり、それは喜ばしいことです。しかし、F1の本質は変わっていません」
80歳となったトッドは、もはやグランプリを定期的に訪れることはないが、今回のバルセロナ・カタルーニャGP週末には、ピレリ関連のイベントのために現地を訪れていた。
F1の過去について懐かしく思うことはあるかと問われると、トッドは明確に否定した。
「いいえ。私はノスタルジーに浸りたいとは思いません。意味がありませんし、昔から好きではありませんでした。人生は映画のようなものです。物事は進化し、変化していきます。その変化についていけなくなった人は、やがて道を見失ってしまいます」
トッドがフェラーリを率いた時代、チームは前例のない成功を収め、ミハエル・シューマッハは2000年から2004年まで5年連続でワールドチャンピオンに輝いた。
その時代を振り返り、トッドは、現在F1界の重要なポジションに多くの元同僚たちが就いていることが大きな喜びだと語った。
「私と一緒に働いていた多くの仲間たちが、今ではF1でこれほど重要なポジションに就いています」
トッドは土曜日にそう語り、さらに続けた。
「ステファノ・ドメニカリがF1のトップに立っていることを非常に誇らしく思います。ローラン・メキースがレッドブルF1チームの代表となり、マッティア・ビノットがアウディF1を率い、アンドレア・ステラがマクラーレンF1のチーム代表となっていることも同じです」
「彼らの功績を自分の手柄だとは思っていません。しかし、彼らの歩みの一部を共にできたことをうれしく思っています。彼らが今、それぞれの立場で競争力を示し、優れた仕事をしている姿を見ると、共に歩んだ道のりがいかに重要だったかを改めて感じます」
一方で、現在のフェラーリについて評価することは避け、「それについては話したくありません。比較をしても意味がないからです」と述べた。
「ここパドックでフェラーリのホスピタリティエリアの前を通った際、私を見るなり笑顔を向けてくれたチームメンバーがいました。この偉大な歴史の一部に貢献できたことは、私にとって特別なことです」
またトッドは、2026年シーズンで圧倒的な強さを見せるランキング首位のアンドレア・キミ・アントネッリを称賛した。アントネッリの驚異的なシーズン序盤の活躍により、彼はイタリア待望のタイトル候補として期待を集めている。
「個人的な面識はありませんが、彼は非常に才能のある若者です。その結果がすべてを物語っています。もちろん、彼がドライブしているマシンにも評価を与えるべきです。今年のメルセデスは素晴らしいですから。しかしF1では常に、優れたドライバーと優れたマシンの両方が必要です」
「昨年はもっと苦戦していましたが、正しい形で成長を遂げ、精神的にも難しい状況に非常にうまく対処しました。礼儀正しく、思いやりがあり、謙虚な人物です。心から成功を願っています。イタリアにとっても非常に良いことだと思います。長い間、トップレベルのドライバーの登場を待ち望んできました。そして今、ついにその存在が現れたのです。」
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