記事要約
・レッドブルの不振により、フェルスタッペンが2026年に他チームへ移籍する可能性が高まっている。
・マクラーレンやメルセデスに加え、意外にも「アルピーヌ」も新たな移籍候補として浮上した。
・アルピーヌの車体性能と今後のメルセデス製エンジン導入が、フェルスタッペンの移籍判断に影響を与える可能性がある。
■フェルスタッペンに移籍の可能性、理由はレッドブルの不調
マックス・フェルスタッペンの2026年の移籍先として、これまで挙がっていたメルセデスやマクラーレンに加え、新たにアルピーヌの名前が浮上した。
この見解を示したのは、元F1ドライバーのラルフ・シューマッハだ。現在のレッドブルのチーム状況を踏まえ、フェルスタッペンが他チームへの移籍を真剣に検討していると語っている。
バーレーンGPでのレッドブルはパフォーマンスに精彩を欠き、それ以降フェルスタッペンの表情にも陰りが見え始めた。関係者の間では、今シーズン中にも「パフォーマンス条項付きの契約解除」が発動される可能性があるという見方が広がっている。
■マクラーレンなら「全勝も可能」?マッサの見解
元フェラーリドライバーのフェリペ・マッサも『Viaplay』でこう語る。
「もしフェルスタッペンがレッドブルを離れたら、それは大問題になる。彼がマクラーレンに乗れば、全戦優勝も夢ではないだろう」
それほどまでに、フェルスタッペンの存在は圧倒的であり、彼の移籍がF1全体に与える影響は計り知れない。
■マルコ博士も懸念「現時点では4番手のチーム」
レッドブルのアドバイザーを務めるヘルムート・マルコ博士も、フェルスタッペンの流出を懸念している。
「今の我々は“4番手のチーム”だ。マシンの性能とチームの基準を、できるだけ早く取り戻さなければならない。
マシンは十分に速くなく、ピットストップも決まらない。こんな状態は容認できない」
マルコ博士の発言からも、チーム内に危機感が漂っていることがうかがえる。
■新パワーユニットへの不安が離脱を加速?
フェルスタッペンの移籍をめぐっては、以前から2026年のメルセデス移籍の噂が絶えなかった。今回のラルフ・シューマッハの発言では、フェルスタッペンが今季の低調なパフォーマンスだけでなく、レッドブルが開発中の2026年型パワーユニットに対しても不安を抱いているという。
「イモラまでにアップグレードの効果が出なければ、そしてこれはあくまで噂だが、新しいエンジンの完成度が低ければ、マックスは確実にチームを離れるだろう」
(シューマッハ談/Skyドイツ)
■意外な選択肢「アルピーヌ」も候補に?
シューマッハは、当然のようにマクラーレンやメルセデスが有力候補だとしつつも、意外なチーム名として「アルピーヌ」を挙げて注目を集めた。
「マックスのようなドライバーを欲しがらないチーム代表など存在しない。彼が望めば、どこにでも行ける」
そしてこう続ける。
「アルピーヌは忘れられがちだが、来季からメルセデス製エンジンを搭載する予定だ。バーレーンGPでのピエール・ガスリーの走りを見ても、マシンとしてのポテンシャルは悪くなかった。
もしメルセデスエンジンで出力が30馬力向上すれば、アルピーヌは一気に有力候補になるだろう」
この「パワーユニットの変更」が、チームとしてのポジションを一変させる可能性を秘めているというわけだ。
■サインツも注目するアルピーヌの“コーナリング性能”
2025年の去就でウィリアムズとアルピーヌの間で迷ったとされるカルロス・サインツも、アルピーヌの車体性能には一目置いている。
「アルピーヌのコーナリング性能は目を見張るものがある。GPSデータを見ればわかるが、バーレーンのターン6と11ではマクラーレン並みのスピードを記録していた」
ガスリーは好ラップを記録したにもかかわらず、エンジン性能の差でおよそ0.3秒を失っていたという。
「もし彼にメルセデスかフェラーリのエンジンがあれば、フロントローに並んでいたかもしれない」
そんな中、現役最速ドライバーであるフェルスタッペンが同じマシンに乗っていたとしたら――。レッドブルからの移籍が現実になれば、「アルピーヌ入り」も決して夢物語ではないのかもしれない。
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