・アストンマーティンは日本GPで今季初完走を達成も、チーム内に祝賀ムードはなく厳しい状況が続く
・トップから1周約4秒遅れ、ストロールはリタイアするなど競争力と信頼性の課題が浮き彫りに
・振動問題は未解決で、完走はドライバーの努力による“前進”に過ぎないと関係者は認めた
アストンマーティンは2026年、ついに完走を果たしたが、ホンダのホームレースである日本GP、鈴鹿では祝賀ムードは見られなかった。
フェルナンド・アロンソは問題を抱えたマシンでチェッカーフラッグを受け、度重なる信頼性トラブルの末にチームとして今季初の完走を記録した。
しかし、チームの雰囲気は依然として重苦しいままだった。
「チームの誰もこの結果を祝う気分ではありません。それは間違いありません」とチーフ・トラックサイド・オフィサーのマイク・クラックは認めた。
問題の深刻さは、アストンマーティンがトップチームより1周あたり約4秒も遅いペースで走っていたことからも明らかだった。
アストンマーティンのドライバーであるランス・ストロールは、30周目にエンジンの水圧トラブルによりリタイアし、完走は叶わなかった。
それでも、アロンソが完走できたこと自体が、チーム内では大きな意味を持っていた。
ホンダF1のトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアである折原伸太郎氏は、完走に向けてチームが必死にプッシュしたため、レースがいつも以上に長く感じられたと語った。
「しばらく完走を果たせていませんでしたし、これまではレースの半分ほどでリタイアすることが多かったので、今回はそれ以上のレースにしたいと思っていました。小さな一歩ではありますが、チーム一丸となって鈴鹿に来てくれたファンの皆さんの前で完走したいという思いがありました。そのための53周は、とても長く感じました」と折原氏は語った。
しかし、根本的な問題は依然として解決されていない。
アロンソが中国GPでリタイアを余儀なくされた激しい振動は、対策を講じたにもかかわらず、いまだ解消には至っていない。鈴鹿でのオンボード映像には、アロンソがストレートで再びハンドルから手を離したり、走行中に足を揉みほぐしたりする様子が映っており、振動による身体への負担が依然として続いていることが浮き彫りとなっている。
「中国GP以降に取り組んできた内容を踏まえ、金曜日に新たな対策を試しました。しかし、レースではまだそれらを導入できておらず、ドライバーへの振動の影響も中国GP以降変わっていません。ですから、鈴鹿で完走できたのはドライバーの努力によるものだと思います」と折原氏は説明した。
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