ミック・シューマッハ、2019年にフェラーリF1の誘いを辞退「間違いだったのかもしれません」
■父ミハエルの素顔と、カート時代の厳しい教え
ミック・シューマッハが、父ミハエル・シューマッハから受けた厳しい教えや、F1キャリアを巡る過去の決断について語った。
アルフレッド・ワインツィールの新著『Über Michael Schumacher und die deutsche Ära in der Formel 1』の中で、27歳のミックは、7度のF1世界王者である父について、自分にとっては何よりも父親としての存在が大きいと語っている。
「父はレース界の神様のような存在ですが、僕にとっては父親です。父親として本当に素晴らしい人です。僕にとっては、レーシングドライバーとしての偉大さよりも、父としての存在の方がずっと大きいんです」
ミックは、ランド・ノリスやランス・ストロールら、後にF1ドライバーとなる選手たちも出場したサルノのカート大会で、思うような結果を残せなかった時のことを振り返った。
その後まもなく、バーレーンで開催されるワールドファイナルに出場する予定だったが、ミハエルの判断で遠征を取りやめたという。
「父は『バーレーンには行かない。サルノでの走りが十分ではなかったからだ』と言いました。傷つきましたし、悲しかったです。でも、二度と同じことが起きないように、もっと努力して成長しなければならないと自分に言い聞かせました」
母コリーナ・シューマッハも、父の厳しい姿勢を支持していた。
「今はあなたの望みどおりにはなりません」
ミックは、父の判断にはいつも理由があったと振り返る。
「父が何かをする時には、必ず正当な理由があると分かっていました。罰を与えるためではなく、学ばせるためです。ああした場面での父の対応は、いつも本当に父親らしいものでした」
■ハースでの確執と、メルセデスで気づいた違い
ミックは、ハースF1の元チーム代表ギュンター・シュタイナーとの難しい関係についても、父の教えを引き合いに出しながら冗談交じりに語った。
「ひょっとすると父は、少し付き合いが難しく、僕の気に入らない判断をするチーム代表に備えさせようとしていたのかもしれません」
ハースで過ごした2シーズンを振り返るミックは、違う環境であれば結果も大きく変わっていた可能性があると考えている。
「最初からあまりにも多くのことがうまくいかず、僕たちの関係は非常にぎくしゃくしていました。その緊張は最後まで続きました。おかしなことがたくさんありました」
その後、メルセデスのリザーブドライバーとなって初めて、チームによってドライバーへの接し方や仕事の進め方が大きく異なると気づいたという。
「だからこそ、別のチームだったら違う走りができたはずだと、今は確信しています」
■2019年にフェラーリからの打診を断った決断に迷いも
ミックには、今も心に引っかかっているキャリア上の決断がもう一つある。
2019年にフェラーリからテストドライバー就任を打診されたものの、フォーミュラ2(F2)に専念するために断ったという。
当時の判断について、ミックはこう語った。
「あれは間違いだったのかもしれません。」




