ここ数年レッドブルが見せている快進撃の秘密は、ルノーエンジンにあるのかもしれない。
現在のF1で最もパワーがあるのは、メルセデス製のエンジンだと言われている。しかし、ルノーのF1活動を担当するルノー・スポールF1のマネジングディレクター、ジャン・フランソワ・コベは『Bild(ビルト)』へ次のように語った。
「メルセデスエンジンはルノーエンジンと比べて15%もパワーがある」
「しかし、操作性と燃費の面からすれば、われわれの方が上だ。したがって基本性能から言えばわれわれがややメルセデスを上回っている」
その秘訣(ひけつ)としてコベが挙げたのは、レース中の給油が禁止されて以来、重要視されているエンジンの燃費だ。
「われわれのエンジンは燃費がいいので、レッドブルはライバルたちに比べて15リットルから18リットルも少ない燃料でレースをスタートできるんだ」
「これは大きな違いを生む」
レッドブルの強さを支えているもう1つの要素はもちろん、コベの指摘する通り「エコ運転」がうまい2年連続F1王者セバスチャン・ベッテルの運転技術と、ベッテルが「データに強い関心を寄せる」ことだ。
「ドライバーがエンジンを完ぺきに使おうと思えば、この2つがそのカギになる」とコベは加えた。