ロータスは、ダブルDRSの開発に力を入れ過ぎたかもしれない。そう考えるのは、フィンランドの元F1ドライバーのミカ・サロだ。同郷のキミ・ライコネン(ロータス)が、2012年のタイトル獲得のチャンスを逃してしまうのではないかとサロは心配している。
今シーズンは常に上位でフィニッシュし、タイトル獲得の可能性も残されているライコネンは、シンガポールGPの決勝(9月23日実施)で6位入賞を果たしたものの、予選では12位と大きく出遅れていた。
ロータスは、直線でのスピードを上げるためにメルセデスAMGによって開発された“ダブルDRS”と呼ばれるDRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)をさらに応用させたシステムを、実際のレースで使用することを目指してきた。来週末の日本GP(10月7日決勝)でついにダブルDRSのデビューが実現される見込みだ。
「もし、ダブルDRSが日本で機能しなかったら、(ライコネンは)タイトル争いから脱落するだろう」とサロは述べ、さらに次のように指摘した。
「ロータスがダブルDRSに固執し過ぎたために、多くのことを見逃し、その結果としてクルマの開発が遅れてしまった感は否めない」