F1マレーシアGP後に発表されたウィリアムズのアダム・パー会長離脱は、新コンコルド協定合意に関連したものだとみられている。
コンコルド協定とは、F1チームや統括団体FIA(国際自動車連盟)、F1の運営会社などの間で結ばれた協定で、F1の運営方法や収益分配の方法が規定されている。現行の協定は2012年いっぱいで失効するが、2013年からの新協定をより有利な条件で結ぼうと、各関係者が協議を重ねてきた。
そしてマレーシアGPの期間中、F1の最高権威バーニー・エクレストンは「大多数のチーム」と新コンコルド協定に合意したことを発表。しかし、ウィリアムズはまだ新コンコルド協定に合意していなかったことが明らかになっている。ウィリアムズでこの新コンコルド協定に向けた話し合いを担当していたのが、パーだったとされる。
チーム代表フランク・ウィリアムズがレースの現場に姿を見せることが少なくなり、パーが事実上のチーム代表になっていたが、パーとエクレストンが意見の一致をみることはなかった。
なお『Telegraph(テレグラフ)』の記者トム・キャリーの言によれば、パーの退陣については何の「兆候」もなかったという。キャリーが伝えたとおり、パーはウィリアムズ代表の後任者とされていた。
ウィリアムズ代表は、パーのことを自身の「後継者」と表現する一方、パー自身も今月、「ほかのことをするのは想像できない」と語っていた。
キャリーは、パーの退陣とコンコルド協定の交渉を結び付け、「情報筋によると、パーは権力争いの犠牲者となった」とも伝え、「このスポーツでパーは、エクレストンを批判する数少ない人物の1人だった」ともキャリーは付け加えている。
ウィリアムズは昨年、テクニカルディレクターとして技術部門を率いてきたサム・マイケルを放出。フェラーリに対するスパイ行為で一時F1からの追放処分を受けていた元マクラーレンのデザイナー、マイク・コフランを今年の新テクニカルディレクターに起用した。しかし、エクレストンは今月、この人事を次のように否定していた。
「彼らのやり方が正しいとは到底思えない。交代は下からではなく上層部からすべきだ」
「(非常勤役員である)トド・ヴォルフのような人物が、もっと力を持った方が良いと思う」
英紙『Independent(インディペンデント)』はパー退任のタイミングが「少し不自然だ」とし、同じく英紙である『Guardian(ガーディアン)』もパーはエクレストンと「あまり良くない関係」にあったということを認めている。