記事要約
・アディダスがメルセデスF1の新スポンサーとなり、2025年からレーシングスーツを供給。
・F1の特殊な安全基準を満たすため、老舗メーカーOMPと提携し、開発を進めている。
・アディダスはF1人気の高まりを背景に、モータースポーツ界でのブランド確立を目指す。
■ アディダス、F1レースウェア開発にOMPの力を借りる
アディダスがメルセデスF1チームの新たな主要スポンサーとなり、2025年からジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリ、チームメンバーのレースウェアを提供することが発表された。しかし、F1のレーシングスーツは通常のスポーツウェアとは異なり、高度な安全基準を満たす必要があるため、アディダスはレーシングスーツの老舗ブランド『OMP』と協力し、三本線が特徴のレーシングスーツを開発している。
アディダス・モータースポーツのグローバル・バイスプレジデント(副社長)であるマイケル・バッハ氏は、木曜日の発表イベントで『Soy Motor』にこう語った。
「これまでシューズやチームウェアの分野では実績がありますが、このような形でF1チームと提携したことはありません。レーシングスーツは非常に特殊な分野です」
「F1のレーシングスーツ開発には認証プロセスに数ヶ月、あるいは数年を要しますが、時間が限られていたため、OMPと提携することを決めました。最高のスーツを用意するために、信頼できるサプライヤーが必要でした」
「OMPと通気性などの重要な点について協力するつもりです。安全性はもちろん、動きや素材についてもです。それらは非常に特殊なものであり、多くの知識が必要です」と説明した。
■ F1参入のタイミングは「今がベスト」
バッハ氏は、F1の人気が急上昇し、観客層が多様化していることから、アディダスがF1に参入するのは「絶好のタイミング」だと述べた。
「すべてが変化しているのは魅力的です。今のF1はポップカルチャーの一部になりつつあります。我々はスポーツとカルチャー(文化)の融合を理解しており、F1の経営陣は正しい方向へ進んでいるので、ブランドとしての我々はF1に魅了されていますし、モータースポーツの世界で評判の良いブランドになりたいと考えています」