記事要約
・アロンソは2025年を「来年の準備期間」として割り切り
・ニューウェイも加わった2026年プロジェクトに全力投球
・「今年全リタイアでも構わない」と語るほど2026年に自信
■2026年プロジェクトに集中、ニューウェイも現場入り
フェルナンド・アロンソは、2025年シーズンを通して苦戦が続くことを覚悟している。
3月から本格的に始動したアストンマーティンの2026年プロジェクトに注力してきたアロンソだが、その体制には元レッドブルの名エンジニア、エイドリアン・ニューウェイも加わっている。モナコGPでは、ニューウェイが初めてチームの現場に帯同した。
ニューウェイは「2026年のマシンに集中してきた」と語り、「ただ、今季のマシン開発を担当する小規模なチームとも昼食時に意見交換をしており、今後数カ月はその協力も続けていくつもりだ」と付け加えた。
今季序盤はグリッド後方に沈んでいたアストンマーティンだが、直近では明らかなパフォーマンス向上を見せており、ニューウェイは「シルバーストンあたりで」さらなるアップグレードを投入予定だという。
■アロンソ、今季無得点も「2026年に勝てば満足」
しかしその一方で、アロンソはいまだ今季無得点。モナコのグリッド上でDAZNのインタビューを受けた際には、パフォーマンス以上の予選順位を記録したことで知られるベテランに対し、日曜の決勝でどの順位に満足できるかを問われた。
「2026年のオーストラリアで勝つことかな」とアロンソは笑顔を見せた。
実際、モナコ決勝では入賞圏内を走行していたにもかかわらず、エンジントラブルによりリタイアを喫した。
アロンソは「今日は不運だったとは思っていない。隕石がエンジンに当たったわけじゃない。壊れたのは、コンディションが悪くて、準備不足だったからだ」と語った。
「メルセデスエンジンは6台か7台走っているけど、壊れたのは僕のだけだった。ただ、自分が100%の力を出せていれば、結果はあとからついてくるものだと思っている」
■今季は「来年のためのテスト」、全リタイアでも構わない
「もし自分のミスだったり、力を出せていなかったり、マシンにフィーリングがなかったり、スタート直後に誰かにぶつかっていたら、今ごろ苛立っていたはずだ。でも、僕は毎日トレーニングして、世界選手権に臨んでいるかのような意識で準備している」
43歳のアロンソは、2025年を「来年に向けたテストの一年」と位置づけている。
「正直に言うと、このままの展開がシーズン通して続いても構わないし、来年オーストラリアで勝てればそれで満足だ。今P8でフィニッシュしたところで、シーズン終了時に8ポイント持っているか22ポイント持っているかなんて、僕にとっては何も変わらない」
「来年のレギュレーション変更でこそ、僕たちは本当にチャンピオン争いができると期待している。だから、今年は全部リタイアしても構わないと思っているんだ」