■レッドブルが直面するドライバー問題、“完璧”なフェルスタッペンに依存する現実
レッドブル・レーシングにとって、ドライバー陣の評価は「半分満たされたグラス」であると同時に、「半分空のグラス」でもあるようだ。
■フェルスタッペンは“完璧”ゆえに…移籍のリスクも
ヘルムート・マルコ博士は、マックス・フェルスタッペンを「完璧なドライバー」と評している。しかしこれは裏を返せば、彼が望めば長期契約から離脱する可能性もあるということだ。
「レッドブルは愚かじゃない」と2016年のF1世界王者ニコ・ロズベルグは『Skyドイツ』に語った。
「彼らはマックスに莫大な報酬を支払い、複数年契約を結びました。彼が簡単に出ていけるとは思いません。でも、誰かを無理に引き留めることはできないものです。彼が本当に移籍したいと思えば、それを受け入れなければならない時がきます」
仮にフェルスタッペンがメルセデスやアストンマーティンに移籍することになれば、レッドブルに残るのは角田裕毅、そして可能性としてジョージ・ラッセルだけになるかもしれない。
■ホーナー代表「マックスとの信頼関係は揺るがない」
クリスチャン・ホーナー代表はオランダ『De Telegraaf』に語った。
「マックスの貢献がどれほど大きいかは明らかです。いつか彼なしでやらなければならない時が来ます。その日が数年先であることを願っています。彼のパフォーマンスは本当に素晴らしく、チーム全体のレベルを引き上げてくれています」
とはいえ、ホーナーはフェルスタッペンの退団が差し迫っているとは考えていないようだ。
「全く心配してません。彼はずっとチームとレッドブル全体に忠実でした。10代でチームに加わり、今や27歳で父親となり、4度の世界王者でもあります。マックスとはいつも信頼関係があるんです。彼は今でもこの環境を非常に気に入っていると思います」とホーナーは付け加えた。
■角田は「No.1」にはまだ早い?
一方、チームはフェルスタッペン不在の未来も見据えており、角田がエースドライバーを担うにはまだ時期尚早だと判断している。
「彼はモントリオールで自身最高の予選のひとつを走ったが、その直後に10グリッド降格のペナルティを受けました」とマルコは語った。
フェルスタッペン自身も、角田を支援しようとしていることを明かしている。
「この差がなぜあるのか、説明するのは難しいです。例えば、タイヤのウォームアップや自分のやっていることについてアドバイスはするが、最終的には自分自身でやりきらないといけないんです」
■ハジャーはQ3常連、期待のルーキーに
一方で、レーシングブルズのルーキー、アイザック・ハジャーには称賛が集まっており、マルコもその安定感を高く評価している。
「アイザックは毎回驚かせてくれます。彼は常に安定していて、毎回Q3に進出している。素晴らしいことですよ」
■17歳のリンドブラッドが新たな選択肢に
さらにレッドブルは、17歳ながらスーパーライセンスを取得したアービッド・リンドブラッドという新たな選択肢も手にしている。
『Skyドイツ』が「これで公式セッションに出られるのですか?」と尋ねると、マルコは「グランプリ出場も可能になりました」と答えた。
ただし、リンドブラッドがフェルスタッペンの代役になる可能性については否定している。
「彼はまだ17歳です。すべてのカテゴリーで非常に速く、メンタルも非常に強い。そして、学ぶ意欲がものすごく高い」
■岩佐の代役としてリザーブ起用へ
戦略についてはこう説明している。
「我々には岩佐歩夢しかリザーブドライバーがいなかったのですが、彼はスーパーフォーミュラの予定もあります。だから、もう一人確保することが重要でした。リンドブラッドには偉大なドライバーになる資質があります」
■“ワイルドカード”ヒュルケンベルグの可能性
さらにもうひとつの“ワイルドカード”として名前が挙がっているのが、35歳のニコ・ヒュルケンベルグだ。
「彼が予期せぬF1復帰後に見せたパフォーマンスは素晴らしかったです。マックスの隣に座らなかったことで、少し気楽に走れたのかもしれないですね」とマルコは冗談を交えつつ称賛した。
今後レッドブルが再びヒュルケンベルグを起用する可能性について問われると、マルコはこう答えた。
「彼はアウディと長期契約を結んでいます。だから、それを手放すべきではないと思っています。」
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