・F1の今シーズンのレギュレーション変更に関する最終投票が4月20日に行われる見通し
・安全面の観点から急激な速度変化を招く挙動の是正が必要だとブルツは主張
・フェラーリのバスール代表は勢力図への影響を懸念し、ルール変更に慎重な姿勢を示す
F1のレギュレーションをめぐる議論は激しさを増しており、4月20日に最終投票が行われる見込みだ。ドライバーからの圧力や安全面への懸念が、上位チームの抵抗を上回りつつある。
FIA関係者、各チーム、パワーユニットメーカーが参加する最初のオンライン会議は木曜日(4月9日)に開催されたが、これはあくまで準備段階に過ぎないとみられている。
最終的な決定は今月中に下される予定だ。
議論の中心となっているのは、エネルギーマネジメントシステムとパワー伝達のあり方だ。日本GPでのオリバー・ベアマンの高速クラッシュを受け、スポーツ面と安全面の両方から批判が高まっている。
GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)のアレックス・ブルツ会長は、現状には介入が必要だとの見解を示した。
「安全性の観点から、最高速度域での急激な出力変動は絶対に避けなければなりません。そのためには、全チームで統一されたソフトウェアが必要です。スピードがスムーズに上昇せず急激に変化する場合、危険が生じます。こうしたケースでは『これはあってはならない。ソフトウェアで制御する必要がある』と声を上げるべきです」
水面下ではドライバーたちの不満も急速に高まっている。
ブルツによれば、ドライバーのWhatsAppグループチャットは今年のレギュレーションをめぐる議論で「活発にやり取りされている」といい、ほぼ全員が不満を表明しているという。
しかし、特に上位チームからの強い抵抗は依然として残っている。
フェラーリ代表のフレデリック・バスールは、チームが簡単に譲歩しない姿勢を明確にした。
「レギュレーションの調整が必要であることは理解しています。レースの面白さという点でも、関係者すべてにとって利益になるでしょう。しかし同時に、たとえ小さな変更であっても、一部のチームには有利に働き、他のチームには不利になります。マシンの特性はそれぞれ異なるため、変更は百分の一秒、あるいは千分の一秒の差を生む可能性があります。私たちはその差を争っているのです。このような状況で、簡単に何かを犠牲にするつもりはありません」
議論は、エネルギー配分ルールの簡素化、回生可能なパワーの引き上げ、そして極端な*リフト・アンド・コースト戦略の必要性低減に焦点が当てられる見込みだ。
*リフト・アンド・コースト:コーナー手前でアクセルをオフにし、惰性で走行すること
いかなる変更もFIA世界モータースポーツ評議会の最終承認が必要となるが、合意に至れば、この手続きは通常、形式的なものとなる。
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