・フェルスタッペンのニュルブルクリンク24時間レース参戦が、ドイツのモータースポーツ人気を再燃
・フェルスタッペン参戦により大会は史上初の完売を記録
・フェルスタッペンのレースへの情熱や努力、細部へのこだわりが圧倒的な速さの源に
元F1ドライバーのティモ・グロックは、マックス・フェルスタッペンがチケット完売となったニュルブルクリンク24時間レースに衝撃的な参戦を果たしたことで、ドイツのモータースポーツ人気を一人で再燃させたと語った。
ドイツでは2020年以降、F1グランプリが開催されておらず、現在グリッド上にいるドイツ人ドライバーはニコ・ヒュルケンベルグただ一人となっている。
グロックは、その衰退ぶりが著しいものだったと振り返った。
「マックス・フェルスタッペンが来るまで、誰もニュルブルクリンク24時間レースについて話題にしていませんでした。ルイス・ハミルトン、マックス・フェルスタッペン、ニコ・ロズベルグを含め、多くのドライバーはドイツのモータースポーツから多大な恩恵を受けて育ちました。しかし現在、ドイツは何においても優位性を失っています。残念ながら、これはドイツの政治の結果であり、非常に深刻です。今はドイツGPすら開催されていません」
4度のF1世界王者であるフェルスタッペンのニュルブルクリンク24時間レース参戦は、前例のない需要を生み出した。大会は史上初めてチケットが完売したという。
グロックは次のように語った。
「ニュルブルクリンクが完売したのは、マックスのおかげです。24時間レースの歴史で、満員御礼になったのは今回が初めてです。本当に素晴らしいことです。これはモータースポーツにとって大きな記録です」
またグロックは、レースへの情熱について、フェルスタッペンと現在の多くのF1ドライバーとの違いにも言及した。
「最も分かりやすい例は、他のF1ドライバーたちがニューヨークで映画『F1』のプレミアに参加していた一方で、マックスはスパでGT3マシンを走らせていたことです。それは、彼がどのようにマシンから速さを引き出し、どれほど真剣に向き合っているかを示しています。24戦ものF1グランプリを戦いながら、どうやってスケジュールを組み立てているのか見当もつきません」
フェルスタッペンの速さは、経験豊富なGTドライバーたちをも驚かせたという。
「彼は懸命に努力し、マシンをより良くするため細部まで取り組んでいます。そして、ニュルブルクリンクに来ると信じられないほど速いのです。トラフィックの処理も非常に優れています。本当に素晴らしいです」
グロックはドイツのテレビチャンネル『RTL』に対し、ニュルブルクリンク※とノルドシュライフェに再び世界的な注目を集めたという意味で、ドイツはフェルスタッペンに“借り”があるとまで語った。
※ニュルブルクリンク:北コース(ノルドシュライフェ)とGPコースの2つからなるサーキットの総称で、一般的には北コースを指す
「ドイツにいる私たちは、皆、彼にひざまずかなければなりません。ここ数カ月でノルドシュライフェやニュルブルクリンクが世界中でどれだけ話題になり、このイベントがどれほど注目を集めたことでしょう。ドイツでは長い間、こんな光景は見られませんでした。ミハエル・シューマッハとセバスチャン・ベッテルの後、ドイツのモータースポーツに再び注目を集めているのは、実質的にマックスだけです」
皮肉にも、グロック自身のニュルブルクリンクでの週末は厳しい結末を迎えた。グロックもニュルブルクリンク24時間レースに参戦していたが、黄旗中の速度超過により、ノルドシュライフェ走行のライセンスを剥奪されてしまった。
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