・ホンダ育成の加藤大翔が、FIA F3スピールベルクテストで2日間を通じた最速タイムを記録
・初日の苦戦から一転、ART Grand Prixとともにマシンを改善し、2日目午前に1分20秒297をマーク
・山越陽悠、中村仁、りー海夏澄も走行を重ね、日本から次のF1ドライバーを待つファンにとって期待が高まる内容に
FIA F3に参戦する加藤大翔(ART Grand Prix)が、オーストリアのレッドブル・リンクで行われたFIA F3スピールベルク・インシーズンテストで、2日間を通じた最速タイムを記録した。
F1と併催するFIA F3には加藤大翔、山越陽悠、中村仁、りー海夏澄の4人の日本人ドライバーが参戦しているが、3月の開幕戦では加藤が3位表彰台を獲得した。
ホンダ育成プログラム『ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)』所属の加藤はテスト2日目午前のセッションで1分20秒297をマーク。前日にウゴ・ウゴチュクウ(カンポス)が記録していたトップタイム1分20秒368を上回り、テスト2日間で総合トップに立った。レッドブル・リンクは第4戦の開催サーキットでもあり、期待を抱かせる内容となった。
加藤はセッション序盤、コース上でストップして赤旗の原因となったが、その後コースに戻ると一気にタイムを更新。ルイス・シャープ(プレマ)、ノア・ストロムステッド(トライデント)らを抑え、トップタイムを記録した。
初日はペースとグリップに苦しんだものの、2日目はチームとともに大きく前進。マシンの状態も前日から大きく改善し、加藤にとってはFIA F3開幕戦メルボルンでの表彰台に続き、存在感を示すテストとなった。
次戦は6月4日から7日にかけてモナコで行われ、舞台はモンテカルロ市街地コースだ。加藤にとってモナコでの実戦経験はないが、過去にマカオの市街地コースを走った経験を自信につなげている。
FIA F3は、F2、そしてF1へと続く育成カテゴリーのひとつ。今回のテスト全体トップは、加藤にとって今後に向けた大きなアピール材料となる。
今回のスピールベルクテストには、加藤以外の日本人ドライバーも参加した。
山越陽悠(Van Amersfoort Racing)は2日目午前に7番手へ入り、午後には日本勢最多となる66周を走行。トヨタ育成の中村仁(Hitech TGR)も午後のトップ10に入り、走行量を重ねた。
また、加藤と同じART Grand Prixから参戦するりー海夏澄もテストをこなし、日本勢はそれぞれ異なる環境で経験を積んでいる。
F1への登竜門であるFIA F3の舞台で若手ドライバーが速さを示すことには大きな意味がある。角田裕毅に続く日本人F1ドライバーを待つファンにとって、加藤のトップタイムは、単なるテスト結果以上に期待を膨らませるニュースだ。
もちろん、FIA F3からF1まではまだ長い道のりがある。それでも、F1へ続く育成ピラミッドで日本人ドライバーたちが速さを示し、経験を積み重ねていることは確かだ。
F1を目指す次世代の日本人ドライバーたちの戦いは、ここからさらに本格化していく。