・ハースが近い将来、両ドライバーを失う危機に直面する可能性をラルフ・シューマッハが指摘
・成長著しいベアマンには、将来的なフェラーリ移籍の可能性も浮上
・低迷するオコンには、実力不足とチーム内不和を指摘
元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、ハースチームのドライバーラインアップについて、将来的に深刻なドライバー危機に直面する可能性があるとの見解を示した。
現在29歳のエステバン・オコンは、ハース内部で緊張関係が高まっているとの報道が相次ぐなか、好調なパフォーマンスを見せるチームメイトのオリバー・ベアマンに後れを取る場面もある。今季は厳しい立場に置かれている。
ドイツの衛星放送局『Sky Deutschland』の取材に対し、シューマッハは、ハースがまもなく現在のドライバー2人を同時に失うかもしれないとの見解を示した。
「ハースは深刻なジレンマに陥っています。ベアマンには近いうちに、より大きなチームで走るチャンスが巡ってくるはずです」とシューマッハは語った。
ベアマンはフェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)を通じてフェラーリと強固な関係を維持しており、シューマッハは、フェラーリが実質的に彼の将来の決定権を握っていると考えている。
「フェラーリは、必要になればベアマンを引き抜ける“優先交渉権”を持っていると思います」と彼は説明した。
「つまり、もしルイス・ハミルトンが本当に引退を決意すれば、ベアマンもハースを離れることになるということです」
一方で、シューマッハのオコンに対する評価はかなり厳しかった。
「はっきりしているのは、オコンの実力が十分ではないということです」と彼は切り捨てた。
「良くてもベアマンと同等で、大抵は彼を下回っています。しかも、ベアマンはまだキャリアが始まったばかりで、成長段階にありますから」
シューマッハは、オコンのF1における将来は極めて不透明になったと考えている。
「来年オコンがF1のシートに残っている姿は想像できません。どこかのチームが重大な問題を抱えない限り、彼の離脱はほぼ確定しているようなものです」とシューマッハは語った。
さらにシューマッハは、ハースがシーズン途中でドライバー変更に踏み切る可能性についても言及した。
「シーズン途中でドライバーを変更するのは異例ですが、不可能なことではありません。そうなれば、Formula 2(F2)に目を向け、F2のトップドライバーを起用して早い段階で(F1での)チャンスを与えることも選択肢に入るでしょう」と彼は警告した。
また、シューマッハは、オコンが現在置かれている苦境の背景には、チーム内での深刻な人間関係の問題があるという噂を裏付けるような発言をした。
「オコンに実際に会ってみると、彼は信じられないほど親切ですし、雄弁で好感の持てる人物です」とシューマッハは言う。
「しかし、彼はチーム内では本当に扱いが難しい人物のようです。特に、自分の方が遅いときは……。それはアルピーヌ時代のピエール・ガスリーともそうでしたし、現在のハースでのベアマンに対しても同じことが起きています」
50歳のシューマッハは、ハースのような中堅チームにとって、チーム内の調和こそが極めて重要だと考えている。
「もちろん、どんなに困難な状況であっても力を合わせて働くことはできます。ですが、身内に『敵』を抱えた状態では話は別です」とシューマッハは語った。
最後にシューマッハは、メルセデスF1の代表であるトト・ウォルフが、オコンの次の動向の鍵を握っているかもしれないと言及した。
「私が聞いているところでは、彼はトト・ウォルフの門下生であるようです。ですから、マネジメント側が彼に対して、今は目立った行動を控え、低姿勢を保つようにアドバイスしているのは100%間違いないでしょう」とシューマッハは明かした。
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