ルイス・ハミルトンが、フェラーリ移籍後の苦戦の背景に「負傷を抱えたまま戦っていた」という衝撃の事実があったことを明かした。
バルセロナ・カタルーニャGPで、メルセデス時代終盤以来となる勝利を挙げた直後、7度のワールドチャンピオンは、2025年シーズンの大半を負傷を抱えたまま戦っていたことを初めて告白した。
「昨年ここで大きなクラッシュをしてしまい、そのケガを1年間ずっと抱えながら戦っていました。本当に大変でした」
バルセロナ・カタルーニャGP後、ハミルトンはストリーミングサービス『Viaplay(ヴィアプレイ)』にそう語った。
このアクシデントは、フェラーリ加入初年度を前にしたバルセロナ・カタルーニャ・サーキットでの旧型車テスト(TPC)中に発生したとされている。
2026年シーズンでは復活の勝利を手にし、現在はチャンピオンシップでメルセデス勢に次ぐ2位につけるなど、完全復調の気配を見せている。
ハミルトンは復調の要因について、精神面とフィジカル面の回復に加え、フェラーリの開発進展が重なったことが転機になったと説明する。
一方で、昨年ハミルトンと入れ替わる形でフェラーリを離れたカルロス・サインツ(現ウィリアムズ)は、復調の背景に「マシン特性とレギュレーション変更」の影響があると分析する。
スペイン紙『Marca(マルカ)』に対し、サインツはこう語った。
「このスポーツに秘密なんてありません。ドライバーは皆、非常に高いレベルにあり、違いを生むのはドライビングスタイルとマシン特性です。あるマシンはうまく機能し、あるマシンは機能しない。それだけのことです。ドライバーの真の強さは適応力であり、あらゆるF1マシンをどう乗りこなすかです」
さらに自身の経験として、2022年のフェラーリ時代を振り返る。
「2022年の僕がまさにそうでした。まったく好きになれないマシンでしたが、適応していき、2023年と2024年には非常に高いレベルでパフォーマンスを発揮できるようになりました」
サインツは、ハミルトンの復活についても、レギュレーションとの相性が大きいと指摘する。
「自分の好みに合うマシンに乗れば、まるで神になったように感じるものです。ただ、F1はそれほど単純ではありません。状況を立て直したルイスは称賛に値します。レギュレーション変更は彼にとって追い風でした。もし昨年のマシンのままだったら、今のルイスの姿を見ることはできなかったでしょう」
フェラーリ創業者エンツォ・フェラーリの息子であるピエロ・フェラーリも、現在のマシン特性がハミルトンに適しているとの見解を示した。
「ハミルトンの復活は驚きではありません。彼がこれまでグラウンドエフェクトカーを好んでいなかったのは明らかですし、それ以上に、私たちが彼にもシャルル・ルクレール(フェラーリ)にも競争力のあるマシンを提供できていませんでした」
またハミルトンは、チーム代表フレデリック・バスールの存在が、状況改善の大きな要因だったと強調する。
「昨年は、彼(バスール代表)にとって非常に難しい年だったと思います。僕は問題があればはっきりと声に出し、変化を求め続ける性格なので、彼にとっては簡単ではなかったはずです」
「あのようなプレッシャーを受ける側になるのは簡単ではなかったと思います。特に、組織全体をマネジメントしながら、既存の文化の中で変革を進めるのは大きな負担だったと思います」
それでもバスール代表は、ハミルトンを支え続けたという。
「フレッド(バスール代表の愛称)は僕を信じ続けてくれました。良き友人であり、素晴らしいチームメイトであり、そして常に味方でいてくれました。僕は変化を求め続けましたが、それを形にしてくれたのは彼でした。」
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