FIA、物議の「マカレナ」ウイングを禁止せず 安全審査で焦点となったリスクとは

2026年08月22日(土)16:00 pm

記事要約


・フェラーリとレッドブルが今季、ほぼ同時期に回転式リアウイングを開発

・2度のクラッシュ後、FIAが故障モード影響解析で安全性を検証

・レッドブルは改良版を再投入、マクラーレンも実戦投入へ


FIA(国際自動車連盟)は、物議を醸している回転式リアウイングのコンセプトについて、詳細な安全審査を終え、禁止しない方針を決めた。

フェラーリとレッドブルが今季、ほぼ同時期に開発したもので、フェラーリF1代表のフレデリック・バスールが、冗談交じりに「マカレナ」と名付けた。

■2度のクラッシュを受けFIAが安全性を審査

このコンセプトは当初、大きな問題なく機能していたが、マックス・フェルスタッペンがオーストリアGPとイギリスGPで相次いでクラッシュし、安全性への懸念が強まった。

これを受け、FIAはフェラーリとレッドブルに追加の技術情報を提出するよう求め、正式な故障モード影響解析(FMEA)を実施した。

FIAのシングルシーター技術部門責任者ニコラス・トンバジスは、オーストリア紙『Österreich』に次のように語った。

「このような設計が初めて登場したとき、私たちは完全に安全であることを確認したいと考えました」

FIAは、ウイングが定められた時間内に閉じるかどうかに加え、作動後のマシンの挙動についても調べた。

■油圧系統の故障によるリスクも検証

トンバジスは、安全性を確認するため、チーム側と議論を重ねたと説明した。

「こうした設計を安全だと判断できるよう、非常に綿密な話し合いを重ねました。私たちの主な目的は、例えば油圧系統の故障によって生じるリスクを排除することでした」

審査の結果、FIAはコンセプトそのものを安全だと判断した。

ただし、レッドブルは一連のクラッシュを受け、このリアウイングにさらなる改良を加えた。

トンバジスは、この変更はFIAが強制したものではなく、レッドブルが安全上の理由から実施したものだと強調した。

■レッドブルは対策後に再投入 マクラーレンも開発

レッドブルはいったん従来型のリアウイングに戻したが、ハンガリーGPでは改良を施した仕様を再投入し、フェルスタッペンとイザック・ハジャーが使用した。

マクラーレンもハンガリーGPで独自仕様をテストしており、夏休み明けの実戦投入を目指している。

FIAが禁止しない方針を示したことで、この異例のコンセプトは今後さらに多くのチームへ広がる可能性がある。

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