F1初開催を目前に控えたマドリードの新サーキット「マドリング」が、実際に走行したドライバーから高い評価を受けている。一方、コース外では住民団体が法的措置を準備しているほか、サーキット設計をめぐる著作権紛争も続いている。
元F1ドライバーで、現在はアストンマーティンのアンバサダーを務めるペドロ・デ・ラ・ロサの甥であるF3ドライバー、ブルーノ・デル・ピノは、先週行われた2日間のF3テストでマドリングを93周走行した。
スペインのラジオ局『Cadena SER(カデナ・セール)』に対し、走行後の第一印象は予想を大きく上回るものだったと語った。
「写真でコースを見たときは複雑な印象を抱きましたが、シミュレーターで走ってみると、とても気に入りました。実際にコックピットから見ると圧倒されます。ウォールが信じられないほど近く、最初の数周がどのような感覚なのかは想像もつかないと思います」
20歳のデル・ピノは、マドリングをモナコとジェッダを融合させたようなサーキットだと表現し、「とても楽しい」と高く評価した。その一方で、オーバーテイクは難しくなると予想している。
「スパやジェッダのように、簡単にオーバーテイクできるサーキットにはならないでしょう。F1ではエネルギーマネジメントがあるため、オーバーテイクのチャンスはもう少し増えると思います。ただ、僕たちのレースでは、マシンが一列につながる展開になるとみています」
それでもデル・ピノは、このレイアウトは積極的に攻めるドライバーに向いていると考えている。
「最も強い個性を持つドライバーに向いているサーキットです。僕が思い浮かべるのは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンですね」
特に強烈な印象を残したのが、全長550mに及ぶバンク付きコーナー「ラ・モニュメンタル」だった。
「身体的には本当に過酷です。ザントフォールトのコーナーに似ていますが、それよりもはるかに長いため、腕と首にものすごい負荷がかかります」
しかし、ドイツ誌『Auto Motor und Sport(アウト・モトール・ウント・シュポルト)』によると、コース外ではマドリングをめぐる混乱が依然として続いている。
住民団体「Stop F1 Madrid」は、騒音や大気汚染、交通の混乱、緑地の減少などを理由に、法的措置を準備している。
さらに、サーキット設計を手掛けたドローモとティルケの間では、著作権をめぐる別の紛争も続いている。同誌によると、ドイツのケルン地方裁判所は、この争いが続いている間、一部の設計資料の複製を制限する仮処分命令を出したという。
マドリングで初めて開催されるF1スペインGPは、9月13日に決勝を迎える。
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