ドイツのアウディがスイスのF1チーム、ザウバーを正式に完全買収した。アウディは、2026年にフルワークスのブランド変更を行うことをすでに発表しており、ヒンウィルを拠点とするザウバーを完全に所有する意向を示していたが、買収がようやく完了した。
アウディの広報担当者は『Auto Motor und Sport』に次のように認めた。
「ザウバー・ホールディングAGの完全買収は2025年1月に予定通り完了しました」
「アウディは年明け早々、F1参戦への重要なステップを踏んだことになります。アウディはこれまでザウバー・ホールディングAGの少数株主でした」
しかし、昨年末にアウディがザウバーの株式の30%をカタールの政府系ファンドに売却する意向を示していたこともよく知られている。
■チーム再編・強化へ加速
さらに、アウディは2026年に向けてチーム再編を急いでいる。ザウバーの「チーム代表」アレッサンドロ・アルンニ・ブラビが1月末で退団し、元レッドブルのチームマネージャーであるジョナサン・ウィートリーが新たにチームボスに就任することが決まった。
その就任時期は当初は7月の予定だったが、水面下でレッドブルと交渉し、日本GP直前の4月から加入することが決定したようだ。
4月までの間、元フェラーリF1チーム代表で現ザウバーのCOO兼CTOであるマッティア・ビノットがチーム代表代行を務める。
昨年は最下位に終わったザウバーだが、フェラーリおよびレッドブルで主要ポストを務めた人物を幹部に置き、2026年のフルワークス参戦に向けたアウディの本気度が伝わる。