・三つ巴のタイトル決戦はフェルスタッペンPPで幕開け、ノリスは3位条件で初戴冠が可能
・各OBや専門家は“スタート”と“抑え込み戦略”を勝負所と指摘、ピアストリの援護も焦点に
・マクラーレンは重圧下にあり、冷静さを保てるかが鍵と複数識者が見解を示す
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F1史上まれに見る“三つ巴”のタイトル決戦が、アブダビで完璧な形で幕を開けた。ポールポジションはマックス・フェルスタッペン、フロントロウにランド・ノリス、直後にオスカー・ピアストリが並ぶ。
元マクラーレンF1ドライバーのゲルハルト・ベルガーは「マクラーレンがここまでプレッシャーを受けるのは久しぶりだ」と警鐘を鳴らした。
その重圧はノリスの表情にも表れていた。唯一“本当に警戒しているドライバー”であるフェルスタッペンに予選で敗れたことについて、ノリスは「ポールを獲れなくて残念」と率直に語り、フェルスタッペンがレースを前から支配できる状況に危機感を示した。
ただし、フェルスタッペンが勝つだけでは逆転王者は実現しない。ノリスに必要なのは「3位フィニッシュ」――これだけでタイトルが決まる。
焦点は“ノリスが冷静さを保てるかどうか”。フェルスタッペンは予選直後、「後ろでカオスが起きてほしい」と語り、プレッシャーを歓迎する姿勢すら見せた。
父ヨス・フェルスタッペンも、アフリカでのラリー参戦先で『De Limburger』にこう語る。
「こうしてプレッシャーをかければ、マックスはもっと速くなる」
ニコ・ロズベルグは、フェルスタッペンが逆転するための“現実的なルート”は、2016年アブダビでルイス・ハミルトンが自分を阻止しようとした戦略に近いと指摘する。
「マックスの最大のチャンスは、おそらく“全体を抑え込むこと”だ」と『Sky Deutschland』に語った。「僕も2016年に経験した。彼には10番手にチームメイト(角田裕毅)がいる。ピットストップ後にマクラーレン勢を後方に落とせれば、それが最も有効だろう。ただし、マックスには“名人芸”が求められる」
メルセデスのトト・ウルフ代表も同調する。
「マックスが全体を抑えれば、うちもタイトル争いに加われる」
ラルフ・シューマッハは、マクラーレンが抱えるリスクをこう解説する。
「もしマクラーレンの2台がフロントロウなら自分たちのレースに集中できた。でも今は状況が違う。スタートで少しでもミスがあれば何が起きてもおかしくない。ノリスはスタートで少しナーバスになる傾向があった」
「ピアストリはノリスのために走らなければならない。もしラッセルやルクレールがノリスの前に出れば、マクラーレンはタイトルを失う。ピアストリはスタートでノリスを守り、ピットストップでも注意し、必要ならラッセルやルクレールを抑え込む必要がある」
ヘルムート・マルコ博士も、最大の勝負所が“スタート”にあると見る。
「通常、ノリスはマックスの隣に並ぶと緊張する」
12ポイント差の逆転は数字上は不利だが、多くの関係者が今年のフェルスタッペンのシーズンを“キャリア最高”と評価する。
マティアス・ラウダは『Österreich』にこう語る。
「彼は劣るマシンで走っていた。それでもあれだけの走りを見せた。こんなの見たことがない。彼は何も気にしない。それは父(ニキ・ラウダ)をも感心させただろう」
タイトル予想を聞かれたラウダは明言した。
「ノリスだ。冷静さを保ちさえすればいい。あれだけ強いマシンで4位以下になるなんて、あってはならない」
ノリスとピアストリは土曜日、チームオーダーについて「まだ出ていない」と主張した。しかしラウダはこう断じる。
「絶対にチームオーダーはある。もうミスは許されない。スタートの状況を見て、ノリスを必ず3位以内に入れることが最優先だ」
「いまのマクラーレンは相当なプレッシャーを受けている。その重圧にどう対処するか――非常に興味深いレースになる。」
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