・2026年F1新規則はメルセデス主導とされ、電動重視路線への批判が強まっている
・新規則でメルセデス優位との見方があり、F1は中途半端との指摘も出ている
・安全性や競技性を巡る議論が続く一方、現時点ではルール変更の動きは見られていない
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フォーミュラE創設者のアレハンドロ・アガグは、議論が続く2026年のF1レギュレーションについて、メルセデスF1のチーム代表トト・ウォルフおよびメルセデスに責任があると指摘した。さらに、その結果としてメルセデスが先行し、有利な立場にあるとの見方も示している。
アガグによれば、ウォルフ代表はメルセデスのフォーミュラE参戦を背景に、現在多くの議論を呼んでいる内燃エンジンと電気モーターを50対50とする方針を推し進めたという。
「メルセデスが(フォーミュラEから)撤退したのは、そこで培った電動技術中心の考え方をF1に持ち込みたかったからです。現在のF1の方向性は、メルセデスとウォルフ代表の発想に大きく影響されています。『フォーミュラEで見た仕組みをF1に持ち込み、両者を融合させよう』と考えていました。この考えを早い段階から持っていたことで、メルセデスは開発で先行しました。その優位性は、現在の他チームとの差として表れています」と、アガグはスペイン紙『Marca』に語った。
アガグは現在のF1についても率直な見解を示した。
「今のF1は、内燃エンジンと電気モーターのどちらにも振り切れない中途半端な状態にあります。これはF1にとって良くありません。内燃エンジンをもっと重視し、電気モーターはフォーミュラEに任せるべきです」
こうした発言は、2026年シーズン序盤の状況を背景に出てきたものだ。メルセデスが好調な一方、ライバル勢はエネルギー重視の新レギュレーションへの適応に苦しんでいる。
2026年レギュレーションでは走行性能への影響が懸念されたため、その対策としてフロントウイングおよびリアウイングのアクティブエアロや、効率向上とオーバーテイクを促す「ストレートモード」ゾーンが各サーキットに導入された。
しかし、GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)の理事であるカルロス・サインツは、このシステムを「絆創膏の上にさらに絆創膏を貼るようなもの」と表現した。
「ダウンフォースがない状態でウイングを開き、時速340kmで走るのであれば、いずれ重大事故が起きます。私は好きではありません」
FIA(国際自動車連盟)は高速コーナーでの安全面への懸念から、中国GPの4か所、オーストラリアGPの5か所から、日本GP(鈴鹿)では「ストレートモード」ゾーンを2か所に削減している。
それでも現時点では、大きなルール変更の動きは見られていない。
ドイツ誌『Auto Motor und Sport』は「第2戦の内容もチーム代表たちには好評でした。中国GPの後、チーム代表たちはオンラインで新レギュレーションの初期評価を行いました。その結論は概ねポジティブなものでした。少なくともレース内容に関しては、現時点で急いで調整する必要性は感じられません」と伝えている。
さらに「複数の報道によれば、レースの質が高く、スペクタクル性も十分だと評価されており、現段階で重大な問題は特に見当たりません」とも付け加えている。
元F1ドライバーで現在GPDA会長のアレクサンダー・ブルツも、一定の忍耐が必要との見解を示した。
「現状はこういうものです。今すぐに変えられるものではありません。適応するしかないのです。各チームが改良を進めていけば、パフォーマンス差も縮まっていくでしょう」とオーストリアのTV局『ORF』に語っている。
ブルツは改善の余地として予選を挙げており、特に1アタックでの「リフト・アンド・コースト」を軽減するための調整は、短期的に可能とみられている。
※「リフト・アンド・コースト」:コーナー手前でアクセルをオフにし、惰性で走行すること
「全開でプッシュした走りが報われるような形になれば、より良くなるでしょう」
とはいえ、一部からの批判は依然として強い。
マックス・フェルスタッペンの父ヨス・フェルスタッペンは、オランダのレーシング関係者アラード・カルフの発言に対し、SNS上で反論した。
「これをレースだと言うのであれば、F1をまったく理解していないということになります」
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