・シューマッハはアウディ混乱を受け、クラックを後任候補として推挙した
・内部対立がウィートリー退任の背景とされ、体制再構築が進められている
・信頼性不足で苦戦も、PU性能には一定の評価があり改善に期待が残る
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元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、アウディF1のチーム代表を務めていたジョナサン・ウィートリーの電撃退任を受け、現在アストンマーティン・アラムコF1チームでチーフ・トラックサイド・オフィサーを務めるマイク・クラックが、アウディの要職に就く可能性があると示唆した。
ウィートリー前代表は、1年間のガーデニング休暇(移籍に伴う待機期間)に入ると報じられており、その離脱によりアウディはマッティア・ビノット(アウディプロジェクト責任者)の下で、リーダーシップ体制の再構築を余儀なくされている。誰がその補佐役を務めるのかという点にも、すでに関心が集まっている。
シューマッハは、この混乱の背景に組織内部の深刻な対立があると見ている。
ドイツの『Sky Deutschland(スカイ・ドイツ)』に対し、次のように語った。
「それは当初の計画にはなかったと思います。ウィートリーには別の役割が約束されていたはずですが、実際には物事が想定以上に難しくなり、ビノットもチームの組織体制について異なる考えを持つようになったのでしょう」
さらに、ウィートリーの離脱はチームにとって大きな痛手だとも指摘した。
「チームにとって継続性は重要ですから、残念です」
シューマッハは、アウディがビノットのパートナーとなる人物を検討している可能性に触れつつ、具体的な候補としてマイク・クラックの名前を挙げた。
「アウディはより国際的な視点を持ち、現在ほかのチームに所属している人物を視野に入れるべきです。マイク・クラックはアストンマーティンで技術的に非常に優れた仕事をしており、何よりも『グループをまとめ上げる』能力を持っています」
また、クラックの語学力や経験、ドイツとのつながりも利点になると強調した。
ただし、このような移籍が現実となるかは不透明であり、今季ホンダのF1パワーユニット(PU)搭載で苦戦しているとはいえ、クラックがアストンマーティンを離れる兆候は現時点では見られていない。
「現時点ではホンダとのプロジェクトが計画より難航しているとはいえ、それでも素晴らしいプロジェクトであることに変わりはありません」とシューマッハは付け加えた。
アウディの苦境は、ワークスチームとして初のフルシーズンにおける厳しい立ち上がりにも表れている。
特に信頼性が大きな問題となっており、今シーズンここまで全228周のうち、走行できたのはわずか114周にとどまっている。これはグリッドでも最低レベルの数値だ。
主な弱点は油圧系にあるとされ、新型マシンで複雑化したシステムの管理に苦戦している。
ドライバー陣からも不満の声が上がっている。ニコ・ヒュルケンベルグとガブリエル・ボルトレートは、マシンの扱いにくさに問題があると指摘。レーススタートやチーム運営の一貫性にも課題が残っている。
ヒュルケンベルグは「まだ開発途上の段階であり、改善すべき点は山積みだ」と現状を認めている。
一方で、明るい材料も存在する。
ハースF1チーム代表の小松礼雄は、アウディのPUが結果以上に高い性能を秘めている可能性を示唆した。
「ストレートでのパフォーマンスを見る限り、アウディのエンジンは非常に優れています」と評価している。
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