ルイス・ハミルトンが、フェラーリはすでにF1のエンジン規則に設けられるADUO(※アップグレード開発・救済措置)の対象になると通知を受けていることを明らかにした。
FIA(国際自動車連盟)は数日以内に制度の対象となるメーカーを正式発表する見込みだが、ハミルトンによれば、フェラーリはすでに自らの立場を把握しているという。
そして、多くの人が予想していた内容とは異なり、メルセデスが基準となる存在ではないようだ。
「昨日か今日、その知らせを受けました」
7度のF1ワールドチャンピオンであるハミルトンは、モナコGP後にそう語った。
「レッドブルが最もパワフルなエンジンを持っていて、メルセデスが2番目です。そして、僕たちはそのすぐ後ろにいます。ですから、僕たちのチームはPUを改善し、その差を縮めるための開発枠を得ることになります」
ADUO制度は、物議を醸している2026年F1のPUレギュレーションの下で、内燃エンジン(ICE)で後れを取ったメーカーに追加開発とアップグレードの機会を与えるために導入される。
ただしハミルトンは、その効果がすぐに現れるわけではないと警告している。
「差を縮めるために、できる限りのことをします」ハミルトンはそう述べた。
「ですが、このプロジェクトには8カ月から10カ月かかります。来週には新しいエンジンが投入される、などとは期待しないでください」
フェラーリはバルセロナ・カタルーニャGPでアップデートを投入すると見られているが、ハミルトンはチーム最大の弱点はエンジン以外にある可能性を示唆した。
モナコGPでは、優勝したメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリと、3位に入ったレッドブルのアイザック・ハジャーの間に入り、2位表彰台を獲得したハミルトンだが、メルセデスのマシンが持つペース面での優位性に驚かされたという。
「レースが進むにつれて、彼がどんどん離れていくのを見ていました」ハミルトンはアントネッリについてそう語った。
「彼らのパフォーマンスは別次元です。しかし、それは良い経験でもありました。チームにどこを改善してもらう必要があるのか、より明確に理解できたからです」
フェラーリに不足しているものは何かと問われると、ハミルトンは主にシャシー性能を挙げた。
「全体的なパフォーマンスです」ハミルトンは説明した。
「ダウンフォース※という点では、明らかに彼らの方が上です。トラクション※を見れば分かりますが、彼らと僕たちには明らかな違いがありました。もちろん、パワーについて言えば、このサーキットではそれほど問題ではありません」
※ダウンフォース:空気の力でマシンを路面に押しつけ、コーナリング性能やグリップを高める力
※トラクション:タイヤが路面を捉え、駆動力を前へ進む力に変える性能。コーナー立ち上がりの加速に影響する
また、ハミルトンが現時点で「レッドブルがF1最強のエンジンを持っている」と語ったことは、FIAがミルトン・キーンズを拠点とするレッドブル陣営をADUO制度の対象としない理由にもつながるだろう。
レッドブルF1のチーム代表ローラン・メキースはモナコGP後、マックス・フェルスタッペンのリタイアがPU関連の問題によるものだったことを認めたが、そのエンジンはもともと交換予定だったと強調した。
「ご存じのとおり、これはフェルスタッペンが今季最初に使用したPUでした」メキース代表はそう語った。
「私たちはモナコGP後にエンジンを交換する予定をすでに立てていました」
フェルスタッペンも、今回のリタイアはフラストレーションの残るものだったと認めながらも、タイトル争いへの影響は限定的だと考えている。
「もし僕が選手権をリードしていたら、これは非常に痛い結果だったでしょう」フェルスタッペンはそう語った。
「今の状況なら痛手は少ないですが、それでも非常に腹立たしく、全員にとって残念な結果です。問題を早く特定し、今後に向けて解決できることを願っています。」
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