メルセデスF1チーム代表のトト・ウォルフは、レッドブルのマックス・フェルスタッペン獲得に向けた動きについて、チームがもはや積極的には進めていないことを示す明確なサインを発した。
フェルスタッペンを巡っては、依然として将来的な移籍の可能性が取り沙汰されているが、2026年シーズンにメルセデスが好スタートを切っている背景には、チャンピオンシップを独走する新人アンドレア・キミ・アントネッリの急成長がある。
19歳のアントネッリはモナコGPで今季さらなる勝利を挙げ、チームメイトのジョージ・ラッセルとの差を68ポイントに拡大。これを受けウォルフ代表は、現行ドライバーラインナップへの強い信頼を改めて強調した。
ウォルフ代表はドイツ紙『Bild』に対し、「現在我々が擁しているコンビ以上のドライバーペアは想像できません」とコメントしている。
一方でウォルフ代表は、急成長を続けるアントネッリへの過度な注目についても言及している。
スイス紙『Blick』に対しては、「これまで見てきた中でも最も偉大な才能の一人が、プレッシャーを感じさせすに見せるパフォーマンスを、今はただ楽しみましょう」と語った。
さらにウォルフ代表は、アントネッリがすでにF1界最大級のスターの一人になりつつあるとの認識を示した。
「ルイス・ハミルトンが去った後、メルセデスには新たなグローバル・ロックスターが誕生しました。アントネッリは若者から年配まで、あらゆる層のファンを熱狂させています」と述べている。
人気急上昇に関する質問に対しては、「一緒にレストランで食事をすることもできなくなりました。すぐにサインを求める列ができてしまい、落ち着く時間がありません」とユーモアを交えて語った。
フェルスタッペンとメルセデスの関係を巡っては数年前から噂が続いており、夏休み時点で選手権2位以内にいなければ、レッドブル離脱条項を行使できる可能性があるとの報道も続いている。
一方でアントネッリが好調を維持する中、ウォルフ代表はタイトル争いやドライバー市場に関する憶測から距離を置く姿勢を強めているとみられる。
キミ・アントネッリの父マルコ・アントネッリも、慎重な姿勢を崩していない。
イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』に対し、「一戦一戦を大事に戦っています。世界選手権を意識するのは残り3戦になってからです。それまでは目の前のレースに集中するだけです」とコメントしている。
さらにオランダの雑誌『Formule 1』では、フェルスタッペンとの比較について、次のように語った。
「マックスはフレンドリーで素晴らしい男です。ただ、キミをマックスと比較するのはまだ早すぎます。マックスはすでに4度の世界王者であり、キミが彼の到達したレベルに達するには、まだ長い道のりがあります。いつかその域に近づいてほしいとは思いますが、現時点ではマックスは彼にとって優れた手本です」
さらにマルコは、両者の関係性についても言及している。
「マックスとキミはほぼ毎週末のように言葉を交わしています。お互いに(父マルコとフェルスタッペンが)メルセデスのGT3に関わっていることもあって、彼は私たちの友人なんです。確かに共通点はありますが、現時点ではドライバーとしてマックスがまだ別次元にいることは明白です」と語った。
※キミの父マルコ・アントネッリは、メルセデスAMG GT3を走らせるAntonelli Motorsport/AKM Motorsportを運営している。
※フェルスタッペンは自身のVerstappen Racingを通じて、2026年からMercedes-AMG MotorsportとGT3プロジェクトを展開している。
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