アロンソ「開発計画は明確」ニューウェイ代表主導で“シャシー再設計” アストンマーティンF1夏アップグレードへ

2026年06月11日(木)12:08 pm

記事要約


・アストンマーティンは夏前後に大規模アップグレード投入へ

・ニューウェイ代表は小規模改良より慎重な再設計を選択

・アロンソは開発計画は明確としつつ冷静さの必要性を強調


■アストンマーティン、アップグレード版シャシー投入へ

アストンマーティンF1のチーム代表エイドリアン・ニューウェイがモナコでついに沈黙を破り、アストンマーティンの2026年シーズン序盤の深刻な不振について語った。チームは、大規模なアップグレードパッケージを投入する予定だという。

モナコGPは、ニューウェイ代表にとってメルボルン以来となるレース週末でのパドック登場となった。健康不安説から、チームの苦戦が続く中でアストンマーティンが新たなチーム首脳を注目の的にしたくなかったのではないかという見方まで、数週間にわたってさまざまな憶測が広がっていたが、今回の登場でそれに終止符が打たれた。

しかし、設計の名手ニューウェイ代表は明確なメッセージを携えて姿を見せた。

「私はただ、マシンの改善とアップグレードに取り組んできました。それは、おそらく夏休み直前には準備できると思います」

この発言は、アストンマーティンとホンダが、ともにシーズン中盤ごろに大幅なアップグレードを準備している可能性を示す最近の動きとも一致している。

ホンダF1の折原伸太郎氏は最近、ADUOによる支援を受けたパワーユニットのアップグレードが、夏のどこかで投入される可能性を示唆していた。一方、アストンマーティンのアンバサダーであるペドロ・デ・ラ・ロサは、チームがあらゆる領域で変更を準備していると語っている。

「チームとして本当に大きく苦しんでいます。ドライバーだけではなく、メカニックもエンジニアもそうです」とデ・ラ・ロサはバルセロナのF1ファンビレッジで語った。

「ですが、私たちは全力で取り組んでいますし、この状況がこれ以上長く続くことはありません。夏から多くの変更を投入していくことになります」

デ・ラ・ロサによれば、問題はパワー不足のエンジンだけにとどまらないという。

「私たちはあらゆる領域で改善する必要があります」と彼は認めた。

「ある程度の結果を示せると期待されていましたが、それは実現しませんでした。だから今は、本当にあらゆる面を改善しなければなりません。エンジンだけではありません。私たちのマシンは、高速コーナーでも低速コーナーでもうまく機能していません。これは普通のことではありません。つまり、シャシーを再設計しなければならないということです」

ニューウェイ代表はまた、アストンマーティンが多くのライバルとは異なり、小規模なアップデートを段階的に投入するのではなく、別の開発方針を意図的に選んだことも明かした。

「フェルナンド・アロンソとランス・ストロールにとっては、明らかに長く厳しい道のりです」とニューウェイ代表は語った。

「というのも、メルボルン後に私たちは、小さなアップデートを断片的に投入するのではなく、時間をかけて体制を整え、より慎重に調査を進めるという決断を下したからです」

「メルボルンに向けてマシンを出すまで、すべてがあまりにも慌ただしかったのです。だから私たちは、短期的な痛みには耐えよう、そして投入するときには、できればしっかりとした一歩を踏み出そう、と考えました」

スペイン人ジャーナリストのヘスス・バルセイロは、不振に苦しむAMR26を「ニューウェイの経歴における汚点」と表現した。バルセイロは、ニューウェイ体制下のアストンマーティン初のマシンとなるAMR26を、2003年にニューウェイ代表が手がけたマクラーレンの革新的プロジェクト「MP4-18」になぞらえた。MP4-18は、グランプリの決勝グリッドに一度も並ぶことがなかったマシンだ。

そして、アロンソにとって、将来のアップグレードについて問われ続ける状況は、次第に重荷になりつつあるようだ。

「目に見えていなくても、良い仕事をしているという安心感はあります」とスペイン出身のアロンソは語った。

「ですが、それが形になるまでは、あまり話さないほうがいいと思います」

アロンソはさらにこう続けた。

「開発計画は明確です。夏、あるいはサマーブレイクの前後です。ただ、それがサマーブレイク前になるのか、後になるのかは分かっていません。重要な改善は数多くあります。ですが、それを最大限に引き出し、冷静でいなければなりません」

デ・ラ・ロサは、新レギュレーション時代の厳しいスタートから立て直そうとしている日本メーカー、ホンダにも支持を示した。

「彼らの取り組み方、そして振動問題への対処の仕方に、私たちは非常に満足しています」とデ・ラ・ロサは語った。

「結局のところ、これはF1であり、単純な物理の問題です。私たちは、より多くのグリップとパワーを求めています。複雑なことではありません。ですが、それを実現するのは難しいのです。」

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