ハンガリーGPで起きたカルロス・サインツとオスカー・ピアストリの接触を巡り、両者の主張が対立している。
周回遅れとなっていたウィリアムズのサインツは、表彰台争いをしていたマクラーレンのピアストリと接触した。その後も、自らに明確な責任があるとは認めなかった。
サインツは、ピアストリの存在に気づかず、十分なブルーフラッグの警告も受けていなかったと主張した。
映像では、コース脇のライトパネルが複数回青色に点灯していたが、F1公式によると、GPSデータの通信不具合によりステアリング上のブルーフラッグ表示は機能せず、コース脇のライトパネルにも対象車の番号が表示されていなかった。
一方、FIAスチュワードは、ウィリアムズからピアストリの接近を知らされていたと認定し、サインツに接触の全面的な責任があると判断した。
ただし、ピアストリが死角に入っていた点を酌量し、通常の10秒ではなく5秒ペナルティを科した。
ピアストリは、サインツが自身の存在に気づかなかったという説明を受け入れなかった。
「彼が僕を見ていなかったとしても、正直どうでもいいです。あれは受け入れられません」
さらに、今回の接触について次のように厳しく批判した。
「僕がサーキットで見てきた中でも、最も愚かな行為のひとつです」
サインツは、ピアストリに直接謝罪しに行く必要はないとの考えを示した。
「いいえ、その必要はありません。普通のレーシングインシデントです。表彰台を争っていたのだから、彼のほうがもう少し慎重にいくべきだったのではないかとも思います。ブルーフラッグを巡ってさまざまな問題があったのだから、彼ももう少しうまく位置取りできたはずです」
この釈明には、Xのコミュニティノートでも異論が示された。
また、GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)の理事を務めるサインツが、ほかのドライバーをたびたび批判していることについても、ピアストリは言及した。
「彼はほかのドライバーに対してかなり批判的です。ほかのドライバーも、コース上での彼の振る舞いにはいら立たされると、すでに本人に伝えています。それなのに今回のようなことをしたのなら、自分自身をよく見つめ直すべきだと思います」
ウィリアムズF1のジェームス・ボウルズ代表は、チーム側の対応にも改善の余地があったとして、サインツを擁護した。
「私たちはもっと適切に対応し、ピアストリが近づいていることを彼に警告できたはずです」
一方、元F1ドライバーで、ドイツの『Sky Deutschland(スカイ・ドイツ)』で解説者を務めるラルフ・シューマッハは、5秒ペナルティでは不十分だったとの考えを示した。
「私なら、カルロス・サインツには次のレースでもペナルティを科します。そうでなければ前例を作ることになってしまいますし、このようなことはあってはなりません」
通信不具合やチームからの警告不足があった一方で、FIAは接触の責任がサインツにあると判断しており、両ドライバーの対立を巡る議論は続いている。
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