2026年、角田裕毅はレッドブルとレーシングブルズのテスト兼リザーブドライバーを務めている。
レースシートを離れた現在も、シミュレーターやサーキットでチームを支えている。
レッドブルF1公式によると、リザーブドライバーの役割は、レギュラードライバーが出走できない場合の「代役」だけではないという。
ファクトリーのシミュレーターでマシンのセットアップや新パーツなどをテストし、レース週末を通じて現地のチームを支えることも重要な仕事となる。
角田は2025年限りでレギュラーシートを失ったものの、F1に残る道を選んでレッドブル陣営に残留した。
レースから離れた現在も、チームを支えながらグリッド復帰の機会に備えている。
2026年のレッドブルはマックス・フェルスタッペンとアイザック・ハジャー、レーシングブルズはリアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドをレギュラードライバーに起用している。
角田は両チームのテスト兼リザーブを務めており、レギュラードライバーが何らかの理由で出走できなくなった場合に、その代役を務める第一候補となる。
レーシングブルズには岩佐歩夢もリザーブドライバーとして所属しているが、F1で100戦以上を経験してきた角田は、緊急時にも即座に代役を務められる存在だ。
それだけでなく、角田には両チームで培った経験を開発へ還元する役割もある。
データを理解し、マシンの挙動を正確に説明できることも、リザーブドライバーとしての強みのひとつだ。
レッドブルが紹介する標準的なレースサポートでは、シミュレーターでの作業は木曜日から始まる。
シミュレーターでさまざまなセットアップを検証し、その結果をファクトリー側とサーキット側のチームに共有。
エンジニアはその情報も生かしながら、FP1に向けて準備を進める。
フリー走行が始まると、実車から得られたデータやレギュラードライバーのフィードバックも反映しながら、シミュレーターチームがさらにテストを繰り返す。
各セッション後に実車のデータを反映しながら最適なセットアップを探り、FP3終了時点で予選へ向けたマシンを仕上げていく。
角田もシミュレーターでさまざまな検証を重ね、チームを支えている。
大幅なレギュレーション変更を迎えた2026年は、レギュラードライバーが実車で感じたマシンの挙動や、セットアップに求める方向性を理解し、そのフィードバックをエンジニアとともにマシンのパフォーマンス向上につなげていく役割も重要になる。
リザーブドライバーの仕事は、ファクトリーのシミュレーターだけで完結するわけではない。
レッドブルが紹介する標準的な流れでは、土曜日にファクトリーでのテストを終えると、リザーブドライバーはグランプリ開催地へ移動する。
現地入り後は、日曜日の決勝で急きょ代役を務める事態に備えてコンディションを整え、日曜朝のレース前ブリーフィングにも参加。シミュレーターで得た知見をエンジニアやレギュラードライバーと共有する。
一方、実際の担当の仕方はリザーブドライバーによって異なる。
角田自身も2026年3月の日本GPを前に、現在の役割について次のように説明していた。
「今は金曜日からチームに帯同してレースに臨み、チームにアドバイスをしています。シミュレーター作業については、自分で取り組む日を選ばせてもらっています」
レース週末を通じてファクトリーとサーキットの双方からチームを支え、必要となればすぐにレースへ出場できる状態を保つことも、リザーブドライバーが担う仕事である。
角田は日本GPを前に、別のチームでレースをする選択肢がありながら、F1に残るためにリザーブという道を選んだと明かしている。
「ある意味、レースをしないことを選んだのです。それはF1に残るためです」
レースには出場していないものの、フィジカル面についてはこれまでで最も良い状態にあると説明しており、コンディションの維持にも取り組んでいる。
レッドブルのリザーブ就任時には、自身の価値をあらためて示す意欲も口にしていた。
「テストおよびリザーブドライバーとしてこれまで以上にレッドブルとハードワークをして一緒に開発に取り組み、自分がシートを与えるに相応しいドライバーであることを証明したいと思っています」
2026年はレース結果ではなく、シミュレーターでの開発支援、サーキットでの助言、そして緊急時への備えを通じて、自らの価値を示すシーズンとなっている。
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