F1は中東情勢をめぐる不透明感を受け、2026年シーズン終盤だけでなく、2027年シーズン序盤についても代替プランの準備を進めている。今季は、カタールGPとアブダビGPが最終2戦として予定されているが、イタリアの報道によれば、いずれかの開催が困難になった場合、欧州ではイタリアのイモラが最有力の代替候補に浮上している。
ACI(イタリア自動車クラブ)のジェロニモ・ラ・ルッサ会長は、イモラでのF1開催に向けた準備が進められていることを公に認めた。
「中東の複雑な国際情勢を踏まえ、早ければ数カ月後、今シーズン中にもイタリアで2回目のF1グランプリを開催できるよう、政府やスポーツ関係機関と連携して準備を進めています」
ラ・ルッサ会長は、イモラを「理想的な解決策」と表現した。イタリア紙『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デッロ・スポルト)』によれば、各チームはすでに11月末から12月初旬にかけて、イモラ周辺のホテルを予約し始めているという。代替開催が単なる想定にとどまらず、具体的な準備が進んでいることをうかがわせる動きだ。
ハースF1の小松礼雄代表は、可能な限り早く結論が出ることを望んでいる。
「もちろん、もっと早く決まっていた方がよかったですが、難しい状況であることは理解しています。決定は早ければ早いほどいいです」
ウィリアムズF1のジェームズ・ボウルズ代表は、イモラがシーズン最終戦となれば、少なくとも記憶に残る一戦になるとの見方を示した。
「もしイモラで開催されることになれば、もちろん現時点では開催されるとも、されないとも決まっていませんが、天候は興味深く、刺激的なレースになるでしょう。それでも、シーズンの最後に欧州でレースができるのはいいですね」
中東情勢の影響は、2026年シーズンだけにとどまらない可能性がある。『La Gazzetta dello Sport』とイタリア誌『Autosprint(オートスプリント)』によれば、F1が想定する2027年の基本日程は、3月14日にバーレーンGPを開催し、その1週間後にサウジアラビアGPを行うというものだ。
しかし、湾岸地域での開催が難しいと判断された場合に備え、すでに代替カレンダーも用意されているという。その場合は中国GPが開幕戦となり、日本GP、オーストラリアGPと続く見通しだ。オーストラリアGPの舞台となるアルバート・パークではピットレーンの改修工事が続いているため、開催時期をさらに前倒しすることは容易ではない。
バーレーンGPとサウジアラビアGPは、シーズン後半へ延期される可能性がある。F1のステファノ・ドメニカリCEOは、2027年も全24戦の選手権を維持する意向だ。今後の中東情勢次第では、2026年シーズン終盤から2027年シーズン開幕にかけて、F1カレンダーが大幅に組み替えられる可能性もありそうだ。
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