FIAは、物議を醸しているF1の新たなエンジン性能格差是正制度について、2回目の評価結果を公表した。ハンガリーGP終了時点までを対象とした今回の審査では、追加の開発優遇措置を獲得したパワーユニット(PU)メーカーはなかった。
「追加開発・アップグレード機会(Additional Development and Upgrade Opportunities=ADUO)」制度では、内燃エンジン(ICE)の性能が基準値より2%以上劣るメーカーに、追加のホモロゲーション・アップグレードが認められる。さらに、ダイナモテストの追加稼働時間とコストキャップ上の追加枠も与えられる。
初回評価は大きな議論を呼んだ。新規参入のレッドブル・フォードが初挑戦で内燃エンジンの性能基準となり、ライバルに与えられる開発優遇措置を自らは受けられない状況となったためだ。
FIAは今回、初回評価期間の結果を正式に詳しく説明した。
メルセデスは、最も優れた内燃エンジンに対して2~4%劣ると判定され、2026年に1回、2027年にも1回の追加ホモロゲーションが認められた。
アウディ、フェラーリ、ホンダはいずれも4%以上劣ると判定され、各メーカーに今季2回、来季も2回の追加ホモロゲーションが認められた。
しかし、ハンガリーGPまでを対象とした2回目の評価期間を終え、FIAは次のように発表した。
「いずれのPUメーカーにも、追加のホモロゲーションは認められませんでした」
FIAのシングルシーター部門ディレクターを務めるニコラス・トンバジスは、この評価プロセスについて次のように説明した。
「FIAはADUOの評価プロセスの一環として、徹底的かつ包括的な分析を行いました」
「第2評価期間の結果を公表するにあたり、データの質を踏まえれば、その分析は極めて強固なものであり、今回の評価結果に高い確信を持っています」
「今年はADUO制度の初年度です。当然ながら、今後すべてのPUメーカーと協議しながら、制度を発展させていく余地のある領域もあります」
ドライバーズ選手権首位のアンドレア・キミ・アントネッリは、モンツァでメルセデスの新しいエンジンを投入する。母国レースでグリッドペナルティを受けることになるが、アップグレードされたADUO仕様を使用できる。
メルセデスF1のトト・ウォルフ代表は、チームメイトのジョージ・ラッセルにも同様の措置を取るか検討していることを明かした。
「ジョージについては、それを投入するかどうか、現在も協議を続けています」
一方、フェラーリは、シャルル・ルクレールとルイス・ハミルトンに向けたADUO仕様の改良型エンジンをすでに組み上げたと報じられている。ただし、モンツァで投入するかどうかは、まだ決定されていない。
3回目のADUO評価は、ザントフォールトからメキシコシティまでの7戦を対象に実施される。
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