アントネッリ、レース前に明かしていた“げん担ぎ”とは? 今季9勝目でF1初王座へ前進
■アメリカGPを前に、王座の話題には苦笑い
メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリは、初のF1王座獲得が懸かったアメリカGPを前に、タイトルの話題をなるべく避けていた。その理由の一つが、験担ぎだ。
イタリア紙『Corriere della Sera(コリエレ・デラ・セラ)』から、アメリカGP決勝で世界王者になれる可能性を実感しているかと問われると、アントネッリはすぐに反応した。
「またですか?」
シーズンを数戦残して、計算上は初王座を獲得できる状況について繰り返し聞かれ、うんざりした様子で苦笑いを浮かべた。
「ここ数日、みんなに縁起でもないことばかり言われています。僕からは、その話は絶対にしません。でも、言われたら反応はしますよ。念のため、いつも木に触れています。そんなことは起こらないでしょうけど、もしそうなったら……」
木に触れるという発言も、王座獲得を早々に口にして、不運を招かないようにする験担ぎを指している。
20歳のアントネッリは、初王座が懸かった週末でも、特別に雰囲気が違うとは感じていないと話した。
「いいえ、むしろ気合が入っています。また勝ちたいです。しばらく勝てていませんから。ここ数戦は少し苦しみましたが、今回はもっと自信があります」
■新仕様に手応え、モットーは「今を生きる」
アントネッリによると、メルセデスは、扱いに苦しんできた最新の改良パッケージに明るい兆しを見いだしていた。改良の一つが、シンガポールGPで短時間だけ試した新しいフロントウイングだ。
「チームがデータを分析したところ、新しい改良パッケージに興味深い点がいくつか見つかりました」
再び王座について聞かれても、アントネッリが強調したのは、目の前のレースに集中する姿勢だった。
「今年のモットーは『今を生きる』です。タイトルを獲得するには、勝たなければなりません。一戦ずつ取り組んでいきます」
ルイス・ハミルトン(フェラーリ)が、アントネッリは王座にふさわしいと語っていたことを伝えられると、再び笑って受け流した。
「またですか! ルイスの褒め言葉だけ受け取っておきます。あとのことは、どうなるか見てみましょう」
■アメリカGPでは優勝、初王座は持ち越し
その後のアメリカGP決勝で、アントネッリは1ストップ戦略を成功させ、今季9勝目を挙げた。ただし、チームメイトのジョージ・ラッセルが8位、ハミルトンが4位に入ったため、初王座の決定は次戦以降に持ち越された。
アメリカGPを終えた時点で、ランキング2位のラッセルとのポイント差は123点に拡大。次戦メキシコGPでは、9位以上に入り、2ポイント以上を獲得すれば、ライバルの結果にかかわらず初王座が確定する。




