【F1|王座獲得の条件】ダカールラリーのサウジ離脱で注目、中東2戦はどうなる? アントネッリ初戴冠の行方
■ダカールラリーの開催地変更で注目されるF1終盤の中東開催
2027年ダカールラリーがサウジアラビア以外で開催されることが決まり、カタールGPとアブダビGPでシーズンを締めくくる予定のF1にも、改めて注目が集まっている。
ダカールラリー主催者のASO※とサウジ・モータースポーツ・カンパニー(SMC)は10月25日、「地域の最近の情勢」を理由に、2027年1月1日から15日までの大会をサウジアラビア以外で開催すると発表した。
※ASO:Amaury Sport Organisation(アモリー・スポーツ・オーガニゼーション)の略称 ダカールラリーなどを主催するフランスのスポーツイベント運営会社
FIAとFIM※もこの決定を支持している。移転先は同発表では明らかにされていないが、今回の変更は例外的な措置とされ、2028年にはサウジアラビアでの開催に戻るとしている。
※FIMは、Fédération Internationale de Motocyclisme(国際モーターサイクリズム連盟)の略称。二輪モータースポーツを統括する国際組織。
F1にとって、今からシーズン終盤の日程を変更すれば、選手権争いにも大きな影響が及ぶ。
スイス紙『Blick(ブリック)』のベテラン記者、ロジャー・ブノワは、中東2戦が中止され、代わりにイモラで最終戦が開催されることになれば、メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリはアメリカGP終了時点の成績ですでに王座獲得の条件を満たすと指摘した。
アメリカGP終了時点で、アントネッリは365ポイントを獲得し、ジョージ・ラッセルに123ポイント、ルイス・ハミルトンに124ポイントの差をつけている。
中東2戦をイモラでの1戦に置き換えた場合、残る決勝は4戦となる。スプリントなどによる加点がなく、各決勝の優勝者に25ポイントが与えられる前提なら、獲得可能な最大得点は100ポイントに減り、両者ともアントネッリを逆転できなくなる計算だ。ただし、これは日程変更を仮定した場合の話である。
F2への影響も大きい。公式カレンダーでは、残る2大会は11月27日から29日のカタール大会と、12月4日から6日のアブダビ大会で、いずれも中東での開催が予定されているためだ。
■カタールとUAEでは国際大会の開催準備が継続
ただし、サウジアラビアとカタール、アラブ首長国連邦(UAE)の状況を一括りにはできない。
サウジアラビアでは、フーシ派が犯行声明を出したリヤドの空港への攻撃などを受け、複数の国際スポーツ大会に影響が出ている。ゴルフのサウジ・インターナショナルは延期され、11月に予定されていたUCIアーバンサイクリング世界選手権も中止となった。
一方、カタールとUAEでは、国際モータースポーツ大会の開催準備が引き続き進められている。
カタール・インターナショナル・バハは、10月28日から31日までの日程で、ルサイル・インターナショナル・サーキットを拠点に開催される。28日は参加手続きや車検、29日はプロローグ、30日と31日はカタール国内の砂漠での競技という日程が組まれている。
続いて11月5日から8日には、UAEでドバイ・インターナショナル・バハ(クロスカントリーラリー)が予定されている。大会拠点はドバイ・フェスティバル・シティで、主要な競技はアルクドラの砂漠で行われる。
これらの大会の開催状況も、F1の中東開催を見通すうえで、一つの参考材料となりそうだ。




