【F1】大事故と脳卒中を乗り越えた54歳バリチェロ、今も走る理由「スピードとガソリンの匂い」 シューマッハとの6年間も回想

2026年09月23日(水)15:48 pm

記事要約


・54歳のバリチェロが約10年ぶりに国際カート大会へ出場し、決勝15位

・フェラーリ時代を振り返り、シューマッハへの敬意と自身の開発への貢献を語る

・2018年の脳卒中と1994年イモラでの事故を振り返り、今もレースへの情熱を示す


■54歳で国際カートの舞台へ

フェラーリとブラウンGP※で走った元F1ドライバーのルーベンス・バリチェロは、54歳になってもレースへの意欲を失っていない。

※ブラウンGP:ホンダのF1チームを引き継ぎ、2009年に参戦したF1チーム。ルーベンス・バリチェロとジェンソン・バトンが所属し、同年のコンストラクターズ選手権を制した。

ル・マンで国際カート競技に復帰し、KZ2 Masters(KZ2マスターズ)決勝を15位で終えた。バリチェロは、イタリアの老舗カートメーカーであるBirelart(ビレルアート)からFIAカート大会に出場した。この水準の国際大会への出場は、およそ10年ぶりとなる。

バリチェロは、パドックでフランス紙『Le Maine Libre(ル・メーヌ・リブル)』に「僕を突き動かしているのは、スピードとガソリンの匂いです」と語った。

バリチェロは今回、ビレルアートと共同で開発したレーシングカートブランド「Barrichello Kart(バリチェロ・カート)」のカートで、ル・マンの大会に参戦した。

イタリアの通信社『ANSA(アンサ)』によると、バリチェロは大会前に「ビレルアートのカートに自分の名前が付いているのを見られて、本当にうれしいです。この仕事とプロジェクトをとても誇りに思います」と話した。

■「シューマッハはF1にとって重要」

バリチェロはレースへの情熱を保つ一方、ミハエル・シューマッハと過ごしたフェラーリ時代も振り返った。シューマッハについて尋ねられると、イタリア紙『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デッロ・スポルト)』に「彼はF1にとって非常に重要な存在です。私たちは毎日、そのことを思い出すべきです」と語った。

「赤いマシンで過ごした6年間は素晴らしかったです。当時、空力がうまく機能しなくても、誰かを指さして責めることはありませんでした。私たちは一緒に負け、一緒に勝ちました」

バリチェロは、フェラーリの成功をシューマッハだけが形作ったという見方も否定した。
「シューマッハが勝利を収め、バリチェロは何も理解していなかったと言う人がいますが、僕もマシンの開発に携わっていました。ミハエルが『ルーベンスが決める』と言うのを何度も見ました」

■脳卒中とイモラでの事故をのり越えて前向きに

バリチェロはF1引退後の2018年に脳卒中を経験したが、前向きな姿勢を保っている。
「ブラジルでは、猫のように7つの命を持つ人がいると言います」と笑った。

「僕は3つか4つを失いました。2018年に脳卒中になり、あの事故もありました」と語り、1994年のイモラでのクラッシュにも触れた。
「まだここにいられることを神に感謝しています。」

※1994年イモラの事故:F1サンマリノGPの金曜日の予選中、バリチェロのマシンが時速約225kmで防護フェンスに衝突した事故。バリチェロは一時意識を失ったが、一命を取り留めた。


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