フェルナンド・アロンソが、2026年型F1マシンのドライビング特性への不満を改めて表明した。改善策については、FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長とも直接話し合っているという。一方、2027年の去就については、アストンマーティンF1が本人の決断を待っている。
アロンソが問題視しているのは、ドライバーがコーナーを攻めて速さを追求するだけでなく、電気エネルギーの使い方を強く意識して走らなければならない点だ。
アゼルバイジャンGPの開催地バクーで、アロンソは従来のドライビングとの違いをこう説明した。
「僕は長年レースをしてきました。カートやF3、F2などの下位カテゴリーを通じて身につけてきたものがあります。ドライバーには速く走ろうとする本能があり、コーナーではリスクを取って攻めます。でもF1に来ると、この20年間で学んできたことを巻き戻さなければならないのです」
アロンソは改善策について、各チームやベン・スレイエムFIA会長と話し合っているという。
「僕たちにはその責任があります。学ばなければなりませんし、そのために僕は各チームやモハメド会長と話しています」
アロンソが提案しているのは、電気エネルギーの最大出力を抑え、その分、より長い時間使えるようにすることだ。
「そうすればスピードは上がり、強く加速したあとに速度が落ちることもなくなるでしょう。レーシングカーらしいスピードで走れるようになり、ストレートの途中ではなく、最大限のスピードでコーナーに到達できるようになります」
レッドブルのマックス・フェルスタッペンも、アロンソの考えにおおむね賛同した。
「フェルナンドが言っていることには、ほぼ全面的に同意します」
ただし、バッテリーからの出力を抑えるだけでは、マシン全体の性能も下がると指摘する。
「少しは自然な感覚になるかもしれません。でも、本当に以前のような感覚に戻すには、大きな変更が必要です」
アロンソは、こうしたフラストレーションが自身の将来を考えるうえでも引き続き重要な要素になっていると語った。一方で、今後もレースを続ける意向を示しているが、2027年もF1に参戦するかどうかは決めていない。
「僕はレースを続けます。F1かもしれませんし、ほかのカテゴリーかもしれません。ただ、F1にいる限りは、このチームで走ります。F1は僕の人生ですし、これからもずっとそうです。今はコックピットでフラストレーションを感じていて、そのことを僕たちは伝えています」
アストンマーティンF1のチーフ・トラックサイド・オフィサー、マイク・クラックは、チームがアロンソの決断を待っていると認めた。
「フェルナンドの決断を落ち着いて待っています。今のところ、新たにお伝えすることはありません」
またクラックは、ベン・スレイエムFIA会長の発言を受けて浮上した、アストンマーティン・ホンダへの特別な規則上の支援という見方にも慎重な姿勢を示した。
「現行のレギュレーションでは一定の範囲が定められており、私たちはそのルールを信頼しています。レギュレーションの変更については、私の理解では、2027年から2028年に向けた行動計画がすでに採択されています」
ホンダF1の折原伸太郎トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアも、2027年に向けた開発計画に集中する考えを示した。
「ホンダとして、性能を改善する必要があるのは当然です。現時点ではFIAから示された内容に満足しており、2027年に向けたロードマップに集中しています」
その一方、複数の主要メディアは、F1の各パワーユニットメーカーが、将来のエンジンを現在より大幅にシンプルなものにする方向で、ほぼ意見が一致したと報じている。導入は2030年になる可能性があるという。
報道によると、検討されているのは3.0リッターのターボV8エンジンに、約100kWの電動アシストを組み合わせる構想だ。ハイブリッドシステムの複雑さを抑え、パワーユニット全体で約50kgの軽量化を図る案だという。
追い抜きについても、従来型のDRSに戻す代わりに、プッシュ・トゥ・パス方式を採用する案が議論されている。
TopNewsをフォロー・購読