先週末のヨーロッパGP決勝でリタイアを喫したセバスチャン・ベッテル(レッドブル)が、セーフティカー出動を指示した競技委員長にかみ付いた。
ポールポジションからスタートしたベッテルは、途中までレースの流れを完全に掌握していたものの、マシンが音を上げてコース上にストップしている。
セーフティカーが出たのはコース上に散らばった破片を取り除くため。しかし、そんなものは表向きの理由だというのがベッテルの言い分だ。
ベッテルはドイツのTV局『Sky(スカイ)』にこう話す。「セーフティカーがなくても、何とかなったのに。理由は分かりきっているさ。危険なんて存在しなかった」
「破片は元からコース上に転がっていたけど、どうってことなかったよ」
「僕らの首を絞めるためにセーフティカーを送り出したんだと思う」
セーフティカーが出動した時点で、ベッテルは2番手ロメ・グロジャン(ロータス)に40秒もの差を築いていた。しかし、このセーフティカー導入でグロジャンとの差がなくなったばかりか、レース再開の直後にベッテルはリタイアしている。ベッテルはリタイア原因について、セーフティカーと関連があると考えていることも明かした。
「はっきり分かったわけじゃないけど、セーフティカーの間はゆっくり走らなくちゃならないのと、金曜(22日)にマーク(ウェバー/チームメート)のマシンに出たトラブルの両方が絡みあって止まっちゃったのかも」
「何せ突然のことだった。僕らが(それまで)何の問題もなく後方を引き離していたのは、誰の目からも明らかだった」
「今週末、僕らは進歩したよね。すごく速く走れるんだって周囲に見せつけることが重要なんだ」