・フェルスタッペン、問題を表面化させレッドブルに危機感を持たせる狙いか
・ニューウェイ離脱後のRB22、速さと安定性の両立が課題
・メキース、速さを失わずに不安定性を解消することを目指す
ラルフ・シューマッハは、マックス・フェルスタッペンがカナダGPの週末に、レッドブルが抱えるマシン問題を表面化させるため、あえてチーム内の緊張を高めたのではないかと考えている。
フェルスタッペンはカナダGPで表彰台を獲得したものの、RB22でのセットアップ実験が再び失敗に終わったことで、予選後に怒りをあらわにした。
シューマッハは、ドイツの衛星放送局『Sky Deutschland(スカイ・ドイツ)』に対し、フェルスタッペンが事実上、チームに教訓を与えようとしていたと語った。
「彼は基本的にこう言ったのです。『僕は意図的にチームを壁にぶつからせた』と」 シューマッハによれば、この一件はレッドブル内の緊張の高まりを浮き彫りにした。
4度のワールドチャンピオンであるフェルスタッペンの2027年以降の去就を巡って不透明感が続く中での出来事だった。
「この一件からも、緊張があることが見て取れます」
シューマッハはまた、フェルスタッペンがこの状況を公の場で語ったことも批判した。
「私はフェルスタッペンが正直で、ありのままを口にするところは好きです」と認めつつ、「ですが、本来こういうことは内部に留めておくべきです」と語った。
元ウィリアムズのドライバーであるシューマッハは、レッドブルの根本的な問題は、テクニカルディレクターのピエール・ワシェの下で迎えた「エイドリアン・ニューウェイ離脱後の時代」における、マシンの予測不可能性にあると考えている。
「ワシェは速いマシンを作れますが、必ずしも安定したマシンを作れるわけではありません」とシューマッハは主張した。
「セットアップが非常に複雑で、ドライバーにとって扱いが難しいように見えます」
彼はカナダGPでのフェルスタッペンとチームメイトのアイザック・ハジャーの対比にも言及した。ハジャーは週末を通して高い競争力を見せていた一方で、フェルスタッペンは不満を訴えていた。
「だからといって、それが必ずしも何かを意味するわけではありませんが、それでも今はもっと協力して取り組む必要があります」
レッドブルが単にピークパフォーマンスを追い求めるだけではなく、より広いオペレーティングウインドウ(※マシンやタイヤが本来の性能を発揮できる条件の幅)を早急に確保する必要があると、シューマッハは考えている。
「風向きが変わったときや、ドライバーのブレーキングが少し遅れたときでも機能するウインドウです。それこそが、現在のレッドブルに欠けているものです」
チーム代表のローラン・メキースも、レッドブルが抱えるバウンシングや不安定性の問題は比較的簡単に軽減できると率直に認めている。ただし、その代償として絶対的な速さを失うことになるという。
「正直に言えば、単純にマシンを遅くすれば問題の解決はかなり簡単でしょう」とメキース代表は語った。
「しかし、問題を解決しながら同時に速さも手に入れたいのです。それがこの問題を複雑にしています」
それでもメキース代表は、レッドブルの開発の方向性は改善していると強調した。
「進歩を確認できました」とメキース代表は述べた。
「ドライバーたちは、より高いパフォーマンスを引き出せるようになりました。マイアミでは優勝者から40秒遅れでしたが、モントリオールでは明らかに差が縮まっていました。」
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