【F1】フェラーリが“無敵化”へ?ハミルトン激勝の裏で進むPU強化にノリス警告

2026年06月21日(日)7:42 am

記事要約


・ノリス、フェラーリのエンジン改良が進めば無敵になると警戒

・ レッドブル代表は、FIAの評価基準にデータ上の優位性はないと猛反発

・元F1ドライバーのアルヌー、2026年レギュレーションを痛烈に批判


バルセロナ・カタルーニャGPでルイス・ハミルトン(フェラーリ)が圧巻の勝利を収めた今、F1パドックの視線は早くもフェラーリの開発プログラム“次の一手”へと集まっている。

焦点は、F1のエンジン性能均衡システム(※事実上の救済・優遇措置)「ADUO」の下で進められるパワーユニット(PU)開発だ。

F1世界王者であるランド・ノリス(マクラーレン)は、フェラーリが予定通りエンジンアップグレードを成功させた場合、勢力図が一変し「誰も止められない存在になる」と強い警戒感を示した。

■ノリス「すでにコーナリングは最強」フェラーリの潜在力に警鐘

バルセロナ・カタルーニャGP後、ノリスはフェラーリの総合力について次のように語った。

「フェラーリが今より良いエンジンを持っていないのは、僕たちにとってラッキーです」

さらに、その潜在能力を次のように評した。

「もし彼らがより良いエンジンを手に入れたら、すべてを支配することになるでしょう。コーナリングスピードはすでに最強レベルで、僕たちはそこにまったく届いていません」

そのうえで、パワーユニットまで改善された場合について危機感を隠さなかった。

「今の状態でエンジンまで良くなれば、他の全チームは相手にならないでしょう」

■“意図的な出遅れ”と開発戦略、ADUOが生んだ伸びしろ

ドイツ誌『Auto Motor und Sport』によれば、現在のフェラーリは明確な戦略のもとでマシンパッケージを構築しているという。

フェラーリはシーズン序盤、あえてパワー不足を受け入れる一方で、ドライバビリティや低速域のレスポンス、空力効率を優先して開発を進めてきたとされる。

FIAによる初回のADUO評価では、フェラーリの内燃機関(ICE)が基準値を4%以上下回っていることが確認された模様だ。この結果が、性能均衡システム下での開発余地拡大につながったとみられる。

フェラーリは早ければ次戦オーストリアGP(シュピールベルク)で初のアップグレードを投入すると見込まれており、現状約25馬力とされる差の半分以上を一気に縮める可能性がある。さらに、シーズン後半のイタリアGP(モンツァ)に向けた追加開発も進行中とされている。

■レッドブル代表、FIA評価に異議「優位性を示すデータは存在しない」

一方、レッドブルは、レッドブル・フォードを基準エンジンとしたFIAの評価に対し、依然として異議を唱えている。

レッドブルF1代表のローラン・メキースは、次のように述べた。

「メルセデスに対して私たちが優位に立っていることを示すデータは、一つも見当たりません」

さらに、実戦データを根拠に反論を続けた。

「カナダGPは内燃機関(ICE)のパワーがラップタイムに大きく影響するコースでしたが、私たちの予選は6位(フェルスタッペン6位、ハジャー7位)でした。逆にモナコGPはパワーの影響が小さいサーキットでしたが、ポールポジションからわずか0.04秒差(フェルスタッペン0.043、ハジャー0.383)でした。そして再びパワーが重要となるバルセロナ・カタルーニャGPでは、またしても6位(予選フェルスタッペン5位、ハジャー6位)でした」

「どの条件下でも、我々が一貫して優位にあるというデータは存在していません」

メキース代表は、FIAの結論と現場の実感には大きな乖離があると主張している。

■アルヌー、2026年レギュレーションを批判「複雑すぎるシステム」

元F1ドライバーのルネ・アルヌーは、2026年レギュレーションそのものを厳しく批判した。

イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』に対し、次のように語っている。

「このレギュレーションは受け入れがたいほど複雑です。ストレートでドライバーがバッテリーを充電しなければならないのは理解できません」

さらに、電動化比率についても疑問を呈した。

「電気自動車そのものを否定するつもりはありませんが、50対50というコンセプトは誤った判断だったと思います。」

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